13日は午前9時半過ぎにカヌー21艇で瀬嵩の浜を出発した。抗議船4隻と合流してフロート付近で抗議の声を上げたあと、各カヌーがそれぞれの方法でフロートを越え、海保の反応を見た。フロートからスパッド台船までは100メートル以上あるので、海保のゴムボートは引いて構え、すぐには近づいてこない。しばらくフロート付近で様子をうかがい、ゆっくりとスパッド台船に向かって進んだ。
午前中の行動では、カヌー数艇と水泳者1人が、拘束しようとする海保のゴムボートすり抜け、スパッド台船まで到達した。まわりに垂らされた緑の網を越えて台船の真下まで行き、板の隙間から下を見ている作業員に、ボーリング調査をやめるように訴えたメンバーもいた。1人は掘削棒にしがみついて抗議し、海保に引きはがされた。
海保のゴムボートに乗せられたメンバーもふくめ、多くのメンバーが台船の真下やすぐそばで、かなりの時間抗議を続けた。昨年の夏以来、カヌーチームに多くの人が参加してきたが、ここまでやれたことの意義はそのみなさんが一番よく分かると思う。カヌーチームと船団の力が合わさって初めてできたことであり、各班、各カヌー、各船の連携と協力があってこそ力を発揮できた。
名護市民、沖縄県民がどれだけ反対の意思を示しても無視し、調査を強行し続ける日本政府、沖縄防衛局に対し、私たちは徹底して抗議する。海保の弾圧に屈しない。辺野古新基地建設を決して許さない。あえてフロート越えて行くのは、その意思表示である。
午後の行動では、海保がやり方を変えてカヌーの背後に回り込み、挟み撃ちにしてきたのと、カヌーチームの連携がうまくいかなかったこともあり、全艇が途中で拘束されてしまった。行動終了後のミーティングで反省点を出し、午後2時半頃に抗議行動を終えた。
炎天下、カヌーで行動するのは技術だけでなく体力もいる。きちんと練習し、転覆しても自力でカヌーを起こし、乗り込めるだけの技術は最低限必要となる。波や風が強くなれば漕ぐ力が弱いと流されてしまう。さらに海保の弾圧もある。海の抗議行動は厳しいものであることを承知して、それでもやりたいという人は、日曜日のカヌー教室に参加してほしい。