前日未明にクレーン付台船2隻が大浦湾に入ったことをふまえて、29日は瀬嵩側と辺野古側の二手に分かれて抗議行動を行った。瀬嵩側では午前中、クレーン付き台船のそばで4本のスパッドを使用した台船の組み立て作業が行われていた。完成すれば設置作業が行われる可能性があるので、大浦湾の長島近くで待機しているカヌーチームの別グループと連絡を取りながら、フロートの近くで作業の進行状況を確認した。
スパッド台船の組み立て作業が進められるのと並行して、フロートを結束する作業なども行われていたので、カヌーと抗議船で現場に行き抗議した。27日にはオイルフェンスをフロートではさむ形で四重、五重になっていたが、29日にはオイルフェンスは別の場所に移動されていた。クレーン付き台船が入って来るので事前にオイルフェンスを移動し、仮置き場としていた面もあるようだ。午後、内側の小型フロートを移動しようとして、カヌーチーム、抗議船とぶつかった。
瀬嵩の浜で昼食をとったあとフロート付近に戻ると、スパッド台船は1台が完成したようで、まわりに緑のネットが下ろされている。オイルフェンスやスパッド台船を引っ張る役割の浪速丸が動き出したので警戒していると、瀬嵩側のフロートの方にやってきた。大型フロートの内側にある小型フロートを引っ張り出そうとし始めたので、抗議船がフロートに乗り上げて抗議した。
引っ張り出そうとしていたフロートは、スパッド台船を移動する前に掘削現場のまわりを囲うためのものと思われる。その上に抗議船が乗り上げていたので動かせず、さらにカヌーチームのメンバー3名が果敢に海に飛び込んで抗議したこともあり、浪速丸はそれ以上の作業をあきらめ、フロートに繋いであったクレーンのロープを切って引き揚げていった。
午後5時頃、帰るときに辺野古弾薬庫のゲート付近から見ると、緑のネットが張られたスパッド台船はまだ組み立てられた位置にあった。明日すぐに移動するのか、もう1台のスパッド台船を組み立てて移動するのか、いずにしろ沖縄防衛局は大幅に遅れている海底ボーリング調査の再開にむけ焦っているだろう。翁長知事や稲嶺市長が訪米中なのに、これ見よがしに調査を再開しようとする沖縄防衛局に対し、海でも陸でも抗議を強めましょう。