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Channel: 海鳴りの島から
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名護防衛事務所に対する申し入れ 1

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 4月28日は海上での抗議行動のあと、午後2時から新基地建設問題を考える辺野古有志の会とティダの会とで名護防衛事務所を訪ね、2件の申し入れを行った。以下に「キャンプ・シュワブ内のアスベスト使用施設の解体工事についての申し入れ」を引用して紹介したい。

    

       キャンプ・シュワブ内のアスベスト使用施設の解体工事についての申し入れ

 貴職におかれましては日々御清祥のことと存じます。

 私たちは先に、キャンプ・シュワブ内辺野古崎付近の兵舎等解体工事にともなうアスベストの処理に関し、申し入れを行いました。言うまでもなくアスベストは人体に深刻な障害をもたらす危険物質であり、その処理や保管は厳重な管理のもと、周辺住民に被害を与えないように行われなければなりません。

 あわせて工事責任者は、周辺住民に情報公開を積極的に行い、安全措置を図る必要があ
ります。つきましては、アスベスト使用施設の解体工事に関し、現状や今後の予定など以下の諸点を問い、要望いたします。

①アスベストを使用した米軍施設の解体工事の現状はどうなっていますか。

②アスベストを使用した米軍施設の解体工事について、今後の予定と安全措置の内容を明 らかにしてください。

③キャンプ・シュワブ内辺野古崎付近に、解体工事によって生じたと思われる瓦礫が山積 みとなっています。その中にアスベストが含まれている危険性はありませんか。

④山積みとなった瓦礫はどのように処理されるのですか。埋め立て用資材として使用され るのですか。キャンプ・シュワブ外に搬出する場合、住民生活に影響はありませんか。

⑤現在進められているアスベスト使用施設の解体工事と海底ボーリング調査について、住民説明会を開いてください。

 以上、申し入れます。

 

 引用終わり。

 名護防衛事務所の杉山真人所長からの回答は以下の通り。

①について~ 解体予定の27施設のうち15施設でアスベストが使用されていた。そのうちの1施設では飛散性の高いアスベストだったが、すでに15施設すべてでアスベストの除去作業は終了した。

 アスベストは専門業者によって二重に梱包され、順次キャンプ・シュワブの外に出して処理している。飛散性の高いアスベストを処理できる施設は県内にないので県外で処理した。それ以外の飛散性が高くないものは県内の業者が処理している。まだ二重梱包のままキャンプ・施設内に保管されているものもある。

 27施設のうち9施設は解体作業が完了した。残りのうち13施設は上物(うわもの)は解体したが、基礎部分の除去がまだ行われていない。5施設は現在、上物(うわもの)部分の解体工事を進めている。

②について~ 業者によって工期は6月末と8月末になっている。それまでには解体工事を終えて、アスベストの搬出も終える予定。

③について~ アスベストを除去したあと解体して、機械でクラッシャーしているのでアスベストは含まれていない。危険性はない。解体作業の際は水をまいている。

④について~ 解体がすべて終わったあと、瓦礫は(作業ヤードの)路盤材として使用する。埋め立て用資材としては使用しない。

⑤について~  住民説明会を開くつもりはない。これまでアスベストを基地の外に搬出する際、住民への通知は行っていない。解体工事について沖縄防衛局のホームページで公開した際には、印刷して辺野古区長に渡している。工事についてはホームページを見てほしい。

 今回は時間が30分と限られていたので、現状の把握など事実関係を確認することが中心となったが、住民の健康に関わるアスベストの処理や搬出作業について、地域住民に進んで説明しようとしない沖縄防衛局の姿勢については強く抗議した。何のために辺野古区内に事務所を設置しているのか。

 山積みとなっている瓦礫については、埋め立てには使用しないということだが、作業ヤードの路盤材として利用され、新基地建設工事のために使用されるという点で変わりはない。埋め立て関係の工事車両だけでなく、作業ヤードの建設、整備のための工事車両に対する抗議も重要である。

 キャンプ・シュワブ内に保管されているアスベストに関しては、保管状況を示す写真資料を要求した。また、解体の対象となっている27施設の一覧表を要求し、今後の作業について引き続き問いただしていくことを告げた。

 アスベストの健康被害がでるのは、何十年も経ってからだ。そのときになって因果関係をつかまれないように、情報はできるかぎり地域住民に公開しない。沖縄防衛局の姿勢からは、そのような意図さえ感じる。

 海上抗議行動を終えて片付けのあと、シャワーを浴びる余裕もなく申し入れに参加した。有志の会の皆さんもゲート前の行動で忙しいなか、申し入れを行っている。みんな忙しいが、こういう活動にも力を入れなければ、と思う。

 


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