8日は大浦湾の波が高く、船は出られないとのことで、カヌーチームだけで練習を行った。8艇のカヌーで辺野古崎に向かう途中、浜の方で測量を行っていた。前日から崖の木の伐採も行われているとのこと。何のための測量かは不明だが、注意しておきたい。
アスベストの使用が問題となった施設の解体作業が進められ、8日は4台のバックホーが動いているのが見えた。辺野古崎近くには解体で出た瓦礫らしきものが山積みになっている。仮設桟橋の工事に使用される可能性が指摘されており、瓦礫の処理をどうするつもりか、沖縄防衛局は明らかにすべきだ。
辺野古崎の岩場付近で休憩をとりながら、岩の間を漕ぐ練習を行った。そのあと平島まで漕ぎ、砂浜の様子を確かめたが、一昨日に比べてかなり砂が戻っていて、岩場の前にもカヌーが置けるようになっていた。下の写真は6日に取ったものだが、わずか2日間で同じ砂浜と思えないほど変化している。
8日はこれまでとは潮の流れが変わり、大浦湾側(西側)から沖の方(東側)へと潮が流れていた。そのために東側から流れてきた砂が堆積し、もとの状態に戻ったようだ。奥の岩棚の方は砂が数センチ覆っているだけで、足で掘るとすぐ岩棚にあたる。そのため沖の方から大浦湾側に潮が流れると、再び砂が流出する可能性がある。
わずか2日間でこれほど砂の流出と堆積があるものなのだろうか。去年の8月からカヌーチームに加わったが、少なくとも今年に入るまでは6日のような大きな砂の流出はなかった。この現象が長島でこの季節に毎年くり返されてきたものなのか。あるいは今年になって初めて起こった現象なのか。フロートの設置との因果関係はどうなのか。
平島に上陸している回数からいえば、昨年の夏からはカヌーチームが一番多いだろう。カヌーは底を傷つけないように砂地に置くので、砂浜の状況もよく知っている。他のメンバーからは、以前に比べて全体的に砂の量が減っている、という感想があった。長期的に観察する必要があるし、専門家にもぜひ現場を定期的に見てほしい。辺野古の海、大浦湾が埋め立てられたとき、平島だけでなく周辺の砂浜はどうなるのか。机上の計算通りにはいかない、自然の複雑さがある。
平島は大浦湾周辺のホテルや民宿、エコツーリズムの皆さんも利用していて、観光や自然観察の場所としても絶好の島だ。しかし、目の前に巨大な飛行場と港湾を兼ね備えた新基地ができれば、自然を生かした観光の可能性は失われる。軍事基地が集中するやんばるにとって、安倍首相や菅官房長官が口にする「負担軽減」という言葉は、真逆のものでしかない。