22日は午後1時からキャンプ・シュワブ・ゲート前で開かれた「止めよう辺野古新基地建設!国の横暴・工事強行に抗議する県民集会」に参加した。国道329号線両側の歩道や斜面は人で埋まり、子ども連れの家族で来た人も多かった。新聞やテレビで大浦湾に巨大なコンクリートブロックが沈められている様子を知り、サンゴが破壊されていることに胸を痛めて足を運んだ人もいただろう。機動隊や海上保安庁を使った弾圧のひどさに怒りを抱えて駆けつけた人もいたはずだ。何としてもこれ以上の作業を止めたい、という熱気があふれた集会だった。
県選出の国会議員や政党代表、稲嶺進名護市長、かりゆしリゾートの平良朝敬さん、ヘリ基地反対協の安次富浩さんなど各氏の発言も力がこもっていた。中でも地元を代表してマイクを握った二見以北十区の高校生の発言が素晴らしかった。名護市民投票の年に生まれたという若者が、親の背中を見ながらたくましく成長している姿に、みーなだうるうるーした人もいただろう、撤去すべきなのはテント村ではなく米軍基地です、という発言に大きな拍手が湧いた。
県民集会のあと、米軍の警備員に不当拘束され、名護署に運ばれた仲間二人の解放を求めて、名護署前で抗議行動を行った。
http://www.qab.co.jp/news/2015022263308.html
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=104194
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-239298-storytopic-271.html
国が強権的に進めようとする事柄に対し抵抗する住民運動を潰すため、運動の中心となっている人を不当逮捕するのは国家権力の常套手段だ。大浦湾での海底ボーリング調査を前にして、安倍政権から弾圧強化の指令が出ているのだろう。キャンプ・シュワブのゲート前で抗議する市民を指揮しているリーダーを狙い撃ちし、基地のガードマンが率先して身柄を拘束している。しかも米軍の憲兵隊が後ろ手に手錠をかけ、名護署に引き渡したという。
沖縄県民の圧倒的多数が反対している辺野古新基地建設を強行するため、日本政府と米軍、沖縄県警が結託して反対運動つぶしに乗り出している。しかし、それに屈するほど沖縄の運動はヤワではない。献身的に頑張ってきたリーダーに対する弾圧は、ともにたたかってきた仲間の大きな反発と怒りを呼び起こす。その火は全国に広がっていくはずだ。かつて沖縄の労働者・学生はキセンバル闘争と刑特法裁判をたたかってきた。刑特法をちらつかせれば萎縮すると思ったら大きな間違いだ。
不当拘束に抗して頑張っている二人に、見ることはかなわないが、激励の意をこめて。
https://www.youtube.com/watch?v=RkNsEH1GD7Q
それにしても公務中でありながらマスクで顔を隠した警察の面々の姿は何だろうか。県民に素顔を見せられないほどやましい仕事をしているということなのだろう。沖縄県警は米軍から給料をもらっているのではないはずだ。沖縄に米軍基地を押しつけている日本政府の理不尽さに目をつぶり、心に生じる疑問や不満を押し殺していたら、人としてまっとうな感覚を失ってしまうぞ、若い警察職員たち。いつか君らの身内も米軍が起こす事件・事故の被害者となるかもしれないのだ。
あたりが暗くなった頃、名護署の3階の窓から赤外線カメラで正門付近を撮影していた。警察、海保、沖縄防衛局、基地ガードマンなど、権力の暴力装置は住民弾圧のため常にカメラを向けている。それは市民が我が身を守るため、あるいは活動の報告・宣伝のために向けるカメラとはまったく別の性格のものだ。国家の意思に市民を強制的に従わせるため、監視・弾圧を目的として撮影・記録されている。正当な抗議行動をしていればひるむことはないが、注意しましょう。