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Channel: 海鳴りの島から
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陸でも海でも闇にまぎれて機材を運び込む沖縄防衛局

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 27日は早朝、大浦湾にクレーンと2本のスパッドを備えた大型の作業台船が2隻入った。写真は午後4時過ぎに撮ったものだが、他にもタグボートや作業船が数隻動いていた。テレビのニュースを見ると、クレーンで吊った四角いコンクリートの塊を海を沈めている。フロートのアンカーにするのだろうが、沈められた海底ではサンゴや藻場が破壊される。広範囲に設置されたオイルフェンスやフロートのアンカーだけでも、大浦湾のサンゴや藻場に大きなダメージを与えているのだ。

 前日26日には翁長知事が、仲井真前知事の埋め立て承認を検証する「第三者委員会」を立ち上げ、検証作業が終わるまで海上作業を中止するよう政府に求めたばかりだ。それを嘲笑うように安倍首相は、これ見よがしに大型作業船を大浦湾に入れた。これは翁長新県政を実現させた沖縄県民を愚弄するものであり、沖縄に主権在民や民主主義は適用しない、と安倍首相が宣言するものだ。

 それはまた、国のやることに逆らってもムダ、そういう無力感を沖縄人に植えつけようとするものでもある。長いものには巻かれろ、という事大主義の克服は沖縄ではかねてから言われてきたことだ。こういう日本政府に黙っていればさらに増長する。連日、海でもゲート前でも怪我人が出ているという報道に接して、腰が引けている人もいるかもしれない。しかし、何も無理をすることはない。自分ができる範囲でやればいいのだから、ぜひキャンプ・シュワブのゲート前に足を運んでほしい。

 カヌーチームは15艇が午前8時過ぎに松田ぬ浜を出て、辺野古崎に向かった。長島の近くまで来ると、海上保安庁のゴムボートが前をふさぎ進行妨害する。平島と長島の間を抜けて大浦湾に出たあと、航路標識を回って東に進もうとすると、再び海保のゴムボートが進路を妨害した。航路すら通るな、ということで、「これより先に進むとあなたたちの安全確保のために必要な措置を執ります」とマイクでくり返す。「あなたたちのため安全確保のために…」などとよくも白々しいお為ごかしができるものだ。

 弾圧したくてうずうずしているらしい海保の姿は見る者を威圧する。全国からかき集められて、辺野古の海、大浦湾の破壊に手を貸している海保の保安官たちは、家族にどういう説明をしているのだろうか。いつかインターネット上に残る映像を子どもが見るときがあるだろう。そのときに自分は、辺野古の海、大浦湾の埋め立て工事を守るために頑張ったんだよ、反対する市民を力で抑えつけて…、と自慢できるのだろうか。

 午前中は海保と対峙したまま緑の航路標識付近で待機し、11時半頃から手漕ぎと曳航の二手に分かれて大型台船がある東へ進んだ。途中で海保に阻まれて戻らざるを得なかったが、平島で昼食をとったあと、午後も長島の間を抜けて海保と対峙する状況が続いた。


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