24日は朝からキャンプ・シュワブ・ゲート前で行われている抗議行動に参加した。前夜、ティダの会の会議でゲート前の状況を聞いた。機動隊にゴボウ抜きにされて女性たちがひどい目に遭っていた…、もっと参加者がいれば…、応援がほしい…、ということだった。あちこち体に無理も来ているので、カヌー隊の方は休んで、ゲート前で抗議しながら写真やビデオを撮った。
テントの下ではいつものようにリレートークが行われ、日本山妙法寺の平和行進団が途中参加しあいさつした。目の前の国道329号線は米軍のハンビーや大型トラックが日に何度も通るが、24日はLAV軽装甲車が2台北上していった。
10時50分頃からゲート前に出てデモ行進を行った。沖縄防衛局のゲート前責任者である西氏を呼びだして、沖縄平和運動センターの山城博治議長が、アスベストを使用した施設の解体工事に対しての説明を求めた。西氏は、情報公開請求をしてほしい、とくり返すだけで説明を拒んだ。情報公開を請求しても、黒塗りの資料が出てくるだけだろう、という批判を受けても西氏の返答は変わらなかった。
住民説明会も開かないで29日に工事を強行するのか。県知事選挙のあとに新しい知事の判断をあおぐべきだ。強行すればさらに強い抗議行動に出る、という山城議長の発言に、西氏は曖昧な対応を取って乗り切ろうとする。議論は平行線をたどり、住民の要求を西氏が上に伝えたうえで、午後1時から再度話し合いを持つことを確認し、あらためてデモとシュプレヒコールを行ってから昼食に入った。
https://www.youtube.com/watch?v=bd0aeD5jGjM&feature=youtu.be
午後1時になり、西氏がゲート前にやってきたが、こちらの要請は拒否された。ティダの会と新基地建設問題を考える辺野古有志の会で、沖縄防衛局名護事務所に申し入れを行った際にも、杉山所長は区長への説明をしたことでこと足れりとし、住民説明会は拒否している。
そもそも、辺野古埋立の作業ヤードとして使用するために解体する旧施設で、アスベストが使用されていたことも平和市民連絡会が明らかにしたもので、沖縄防衛局は沖縄県民に隠して解体工事を進めようとしていた。
オスプレイ配備然り、枯れ葉剤使用問題然り、都合の悪いことはすべて隠して、住民の被害などどうでもいい、というのが沖縄防衛局の姿勢だ。それに追随する仲井真県政の立ち入り調査で形だけを整え、住民への説明はなしに29日の工事を強行しようとしていることに対し、ゲート前で抗議の声をあげた。
ゲート近くに止めてある県警のバスから機動隊員がおり、弾圧方法の確認を始めた。抗議者が腕を組んで「沖縄を返せ」を歌い、歌詞を三度くり返したとき、前日と同じように機動隊が仮設ゲート前の住民に襲いかかった。強制的な排除によって、押されて倒れる女性や、数名の警官に抱えられて運ばれる男性などが相次ぎ、ゲート前は騒然となった。
https://www.youtube.com/watch?v=epw_pVfxUts&feature=youtu.be
抗議する住民は排除されても再びゲート前に集まって、座り込みを始めた。キャンプ・シュワブの別のゲートから機動隊の乗ったバスが追加で来たが立ち往生となった。乗っていたのは乱闘服を着た機動隊員で、キャンプ・シュワブや普天間基地のゲート前にも姿を見せなかったものだ。ふだんは市民の目を気にしてか、普通の警官の制服を着て現れるのだが、文字通りなりふり構わぬ弾圧態勢をしいていた。
https://www.youtube.com/watch?v=POxoGYl5MlA&feature=youtu.be
沖縄防衛局は埋め立て工事のための作業ヤードを確保するために、キャンプ・シュワブ内の旧施設の解体工事を急いでいる。県知事選挙の前に少しでも作業を進めたい、という焦りからだろう。アスベストの除去作業について住民への説明会も開かず、アスベストの飛散性が高い危険な施設の解体工事も、県警機動隊の暴力的弾圧に頼って進めようとしている。
現場での抵抗、抗議行動が、辺野古新基地建設問題がまさに現在進行形の問題であり、沖縄にとって最重要な課題であることを浮き彫りにする。県知事選挙の活動で忙しい人も多いと思うが、現場にも足を運んでこの状況を知り、広めてほしい。日本政府と仲井真知事は、県警や海上保安庁の暴力を使って、新基地建設に反対する圧倒的多数の県民の意思を踏みにじっているのだ。それに断を下すためにも、ゲート前に集まりましょう。