「住基ネットに反対する市民ネットワーク沖縄」による声明を紹介します。
「秘密保護法」の運用基準と政令の閣議決定に抗議し同法の廃止を求める声明
安倍政権は、10月14日、特別秘密保護法の運用基準と同法の12月10日施行とする政令を閣議しました。政府が募集した運用基準に対するパブリックコメントは2万3820件の意見が寄せられ、その大半が、特定秘密保護法に対する懸念と同法廃止を求める意見であったと伝えられています。それにもかかわらず、安倍政権は国民に説明することもなく、形ばかりの部分的修正で年内施行を強行することは納得できません。
運用基準によりますと、特定秘密は防衛、外交、スパイ活動防止、テロ防止の四つの分野で55項目を対象にしています。政府は、恣意的に範囲拡大できないように23項目を55の細目にしたといいますが、その項目を見ると「国際社会の平和と安全の確保」「自衛隊の訓練」「国民の生命及び身体の保護」などという極めてあいまいで際限なく拡大できるようになっています。それは国家安全保障会議や防衛省など19の行政機関の長一存で決められ、国民は、何が秘密指定なのか全く知ることができません。
沖縄は、国土のわずか0.6%の面積に74%の在日米軍基地があります。沖縄県民は軍事基地に接近した生活を余儀なくされています。日常的に生活道路を米軍車両が往来し、学校や病院、住宅の上を戦闘機が飛び交っており、県民は生命の危険にさらされています。米軍の軍事演習、自衛隊との合同演習なども頻繁に行われており、県民はいやおうなしに目にせざるを得ません。私たちは自らの生命と暮らしを守るために正確な情報を得たいと思います。しかし何が秘密指定かは、秘密にされます。秘密を漏らした公務員は、最高十年の重罰が科されます。また秘密を知ろうとしたジャーナリストや市民も厳罰に問われる危険性があります。
私たち住基ネットに反対する市民ネットワーク沖縄は、国民の目や耳や口を塞ぎ、表現の自由と国民の知る権利を奪う特定秘密保護法の12月10日施行とする政令、運用基準の閣議決定に抗議し、同法案の廃止を強く求めます。
2014年10月15日
住基ネットに反対する市民ネットワーク沖縄
内閣総理大臣 安倍晋三様