15日は1週間ぶりにカヌーを漕いで辺野古の海・大浦湾に出た。カヌー隊が浜から出発するとき、キャンプ・シュワブの浜に打ち上げられたフロートを片づけるため、バックホー2台と作業員たちが浜に出てきた。
金網フェンス越しに見える場所で、ここは米軍が水陸両用車の訓練に使用するので、最優先で対処したのだろう。一番片づけやすい場所でもあり、訓練を終えてお昼頃戻ったときには、フェンス越しに見える部分は片づけられていた。しかし、問題はそのほかの場所だ。
浜に打ち上げられず海に浮かんでいるフロートも、ねじれ、絡まって、そののまま使用を続けることはできなくなっている。いったんはすべてのフロートを陸に揚げて、修復しなければならないだろう。
特に難しいのが海上の岩に巻き付いたフロートの片づけだ。この岩の場所までバックホーやクレーンを持ってくることはできないと思うが、どうやって取り除くのだろうか。船から岩に上がってフロートを切断するにしても、作業員は危険を強いられる。沖縄防衛局が台風対策を怠ったツケは、現場の作業員に回される。
岩に巻き付いたフロートからはアンカーが下がっている。重しで固定してあったが、波の力にはひとたまりもなかったらしい。台風18号で大丈夫だったから、19号も大丈夫と判断したのか知らないが、このフロートの設置は市民の税金で行われた。壊れました、すみません、で片づけていい問題ではない。
沖縄防衛局は、台風対策を怠った自らのミスによるフロートの損害額と責任を明らかにすべきだ。同時に、このようなずさんな管理しかできないフロートの再設置を行うべきではない。
海上保安庁を使ってフロートに近づいただけで市民を威嚇し、暴力ふるわせているくせに、沖縄防衛局はフロートを使い捨ての消耗品ぐらいに考えているのか。税金を使って仕事をしているという自覚はあるのか。辺野古の海の破壊ではなく、保全のために金を使え!
辺野古崎近くの岩場、砂浜付近まで、フロートは二重、三重になって打ち上げられている。2枚目の写真の一部が高い建物はキャンプ・シュワブの映画館。その前の浜には海亀が産卵に訪れるが、このままでは埋め立てられてV字型滑走路の下になってしまう。ふだん目にすることができないが、キャンプ・シュワブにはこのような砂浜が数カ所あり、それが破壊されようとしている。
平島と辺野古崎の間を抜けて大浦湾に出ると、瀬嵩の浜に向かった。大浦湾に設置されていたフロートも、一部を残して米軍の海水浴場(2枚目の写真の奥の浜)に打ち上げられている。波でフロートをつないでいたロープが切れたようだ。
大浦湾の深場で海底ボーリング調査を行うには、破損したフロートを片づけた上で、海保の浮き桟橋やフロートを再設置しなければならない。それに対する海上での抗議行動が行われる。これまで参加した皆さん、これから参加したいと思っている皆さん、ぜひ日々の練習にご参加ください。
大浦湾に残っているフロートの近くで少し休んでから、瀬嵩の浜に向かった。波は高くなかったが、向かい風が6~7メートルほどあり、潮に流されないように注意しながら、瀬嵩の浜に無事に着いた。
帰りは船に曳航してもらった。いつも船やゴムボートのメンバーに助けてもらうことで、カヌー隊の活動は成り立っている。感謝。