18日は5・15平和行進の最終日で、午前9時から宜野湾市役所で出発式が行われた。南北2コースに分かれて普天間基地を包囲する形で行進を行った。初日、2日目は天気に恵まれたが、梅雨の盛りの沖縄は朝から雨で、途中何度か雨足が強くなり、道路は側溝に流れ込む水で靴が浸かる状態となった。それでも、普天間基地撤去!辺野古新基地建設反対!高江ヘリパッド建設阻止!のシュプレヒコールをあげて歩き続けた。
3日目も東コースの行進団に参加し、普天間基地の北側にあたるコースを歩いた。宜野湾市役所から北上して普天間三叉路を左折、県道81号線を西進して国道58号線に出ると、県民大会会場の宜野湾市海浜公園を目ざして南下した。
途中、右翼の妨害があったが、挑発をはねのけ行進に支障はなかった。「日韓断交」というステッカーを貼ったハンドマイクで、韓国から参加している皆さんをののしる若者が1人いた。ロシア・韓国・中国・台湾という近隣諸国と「領土問題」を悪化させ、東アジアで孤立してその先どうするつもりだろうか。
「領土問題」が悪化するほどに米軍への依存度を高める日本。それこそ米国の狙い通りだろう。集団的自衛権が行使されるようになれば、自衛隊は米軍の指揮下で言いように利用される。他国の領土、領海内で戦闘すれば、日本がいくら「自衛」を主張しても、相手国からすれば侵略でしかない。戦場で死ぬとはどういうことか。沖縄戦で兵士や住民がどのように苦しみ、惨めに死んでいったか。「積極的平和主義」という言葉遊びには、戦場のリアリズムが消し去られている。
途中休憩をはさみ、2時間45分ほど歩いて宜野湾市海浜公園に到着。会場の屋外劇場に入ったのだが、音楽を聴きながら昼食をとっている間に土砂降りの雨となった。すでにずぶ濡れの人も多く、このままの状態で県民大会を開くのは無理ということで、雨がしのげる野球場そばに移動すると、あいさつを大幅に省いて略式の大会が開かれた。
雨の中でも主催者発表で2100人の参加があった。これから沖縄は辺野古新基地建設を強行しようとする政府・防衛省と全面対決の状況に入っていく。その厳しさは、この雨の比ではないだろう。ここで沖縄県民が立ち上がって辺野古新基地建設を阻止しなければ、沖縄は内と外から分断され、東アジアにおける米軍と自衛隊の前線基地として、一触即発の危険にさらされ続ける。
日中間で武力衝突が起これば、沖縄経済は簡単に吹き飛ぶ。武力に頼った安全と平和という選択肢は沖縄にはない。「日本の安全保障」のために沖縄に犠牲を強要する政府に、否の意思を行動で示しましょう。