みーにし(新北風)が吹いて、沖縄も秋が深まりつつある。
家の近くの電柱には、毎日のようにサシバが羽を休めて、チンピ―とどこか物悲し気な声で鳴いている。
庭の池には赤とんぼがやってくるが、仲宗根政善著『沖縄/今帰仁方言辞典』(角川書店)によれば、赤とんぼを「あゕーㇵけーヂャ」と言うらしい。
仲宗根氏は今帰仁村東側の与那嶺部落の出身なので、西側の仲宗根部落とは発音が少し違う。仲宗根部落では「あゕーぁけーヂャ」と言ったのだろう。
庭のヒレザンショウにはアゲハチョウがしきりにやってきて卵を産み付ける。そして幼虫が葉を食い荒らすので木が弱ってしまう。
その幼虫を狙って毎日、ウミピヨシ(イソヒヨドリ)やピンポンビチャ(四十雀)がやってくる。
木を枯らすわけにはいかないので駆除せざるを得ないが、鳥や人の目を逃れて蛹になるのもいる。
芙蓉は蕾がほとんど咲き終わったので、いったん枝を切り戻したら、新しい枝が見る間に伸びて毎朝、花を咲かせている。
パソコンの画面から庭に目をやると、赤紫の花が楽しめる。これも自然の恵みであり、有り難いことだ。