5月に入り、沖縄の野山ではユリの花が満開だ。
実家の庭でもあちこちにユリが咲いている。以前に比べて数が減ったが、それでも200本以上はあるだろう。
両親が近くの野山からとってきて植えた数本から、種が風で飛んで発芽し、50年近く世代交代をくり返してきたユリたちである。
沖縄に対するデマと憎悪をまき散らした「ニュース女子」に関し、制作したDHCテレビジョンを訴えていた辛淑玉さんの勝訴が確定した。
ここにいたるまで辛さんに対し、どれだけの脅迫、嫌がらせ、圧力があったことか。それに耐えるのにどれだけの労苦と決意があったか、を考えると胸が詰まる。
勝訴は辛さんはもとより沖縄にとっても大きな意義がある。
「本土防衛」のために沖縄が犠牲になるのはやむを得ない。日本人の多数にそのような意識をつくり出すため、沖縄人は犠牲になっても仕方がない人たち、というイメージを植え付ける。「沖縄ヘイト」がはたしている役割がそれだ。
「沖縄ヘイト」がまき散らすデマと差別意識は、沖縄を戦場にする布石となる。決して許してはならない。