13日は午後3時から名護市辺野古の名護防衛事務所で、新基地問題を考える辺野古有志の会とティダの会による申し入れが行われたので参加した。
有志の会とティダの会では3年以上前から、辺野古弾薬庫には事故発生時の住民避難計画がないことを問題にしてきた。
言うまでもなく弾薬庫は危険な施設であり、仮に爆発事故が発生した場合には周辺地域の住民に大きな被害が出る。
しかし、米軍も沖縄防衛局もこの間、住民の避難計画を立てないだけでなく、議論すらしていない実態がある。
今日の申し入れでも沖縄防衛局の担当者は、避難計画は自治体(沖縄県と名護市)が作るべきもの、とふざけた回答をしていた。
台風や地震などの自然災害と米軍基地による事故はまったく別のものだ。弾薬の量・種類や管理状況などの情報は非公開にしたうえで、事故発生時の自治体への通報体制や協力体制すら明確にせず、沖縄県や名護市がどう対応できるというのか。
こういう沖縄防衛局の姿勢は、米軍の事故・事件から住民の生命、財産を守り、安全を確保するべき国の責任を放棄するものであり、無責任極まりない。
日本政府・防衛省はしきりに普天間基地の「危険性の除去」を口にするが、辺野古弾薬庫には危険性がないとでも言うのだろうか。
沖縄の戦後史を振り返れば、B52の墜落事故によって嘉手納弾薬庫が危険にさらされた事実がある。辺野古弾薬庫はすぐそばを国道が走っており、そこを通行する人や車両も危険にさらされるのだ。
辺野古弾薬庫は現在、大規模な改修工事が進められている。辺野古新基地には弾薬を陸揚げする港湾機能や装弾場が新たに造られる。辺野古弾薬庫の改修工事=強化は新基地建設と連動したものであり、今後自衛隊との共同使用も浮上してくるだろう。
申し入れでは辺野古の島袋文子さんからも沖縄防衛局に対し、怒りの言葉がぶつけられていた。
有志の会とティダの会では、今後もこの問題について地域から運動を作り出していこうと話している。
申し入れの前、午後1時55分頃に豊原の高台から辺野古側埋め立て工区の様子を見た。
K8護岸での土砂陸揚げが再開されたようで、ランプウェイ台船が接岸しているのが確認できた。
ダンプカーで運ばれてきた土砂は、K4護岸沿いを辺野古崎側に向かっていた。これまでも同じ動きがみられたが、中央部のかさ上げされた土砂に隠れて、投入場所はこの位置からは見えない。
軍隊や軍需産業は自らの存在価値を高め、利益をむさぼるために意図的に戦争の危機を作り出し、他国との対立を煽る。「台湾有事」という言葉に踊らされてはいけないし、琉球弧の島々を危険にさらして金儲けをたくらむ者たちの意図を見抜かなければならない。