上の写真と動画は、12月7日(水)の午前9時33分頃に、キャンプ・シュワブ第2ゲートの向かいで行われている美謝川切り替え工事の現場を撮影したものだ。
国道329号線のすぐそばで工事は行われており、撮影している間には、キャンプ・シュワブ内の工事で発生した残土を運び出すダンプカーが何台も名護市街地方向に走っていった。
美謝川の切り替えは国道沿いに辺野古ダムまで水路を造り、さらに国道の下を通って反対側のキャンプ・シュワブ側まで水路を通す。
国道の下をはじめ数か所に暗渠を造り、大浦湾まで水路を通していくという大掛かりな工事が進められている。
国道を挟んで反対側のキャンプ・シュワブ内でも工事は進められている。
切り替えにより、現在、美謝川に生息している生物が壊滅的打撃を受けるのは言うまでもない。
マスコミでは「自然保護」だの「生物多様性の維持」だのという言葉があふれているが、そんなものを嘲笑うような事態が新たな基地建設で進行している。
同じくマスコミでは、敵基地への「反撃能力」を保持する、という勇ましい言葉があふれている。中国や北朝鮮に反撃してミサイルを発射したら、そのあとはどうなるのか。相手はびびって休戦交渉を申し出るとでもいうのか。
そもそも、何の理由があって中国や北朝鮮が日本を攻撃するのか。ロシアのウクライナ侵略を引き合いに出す人がいるが、海を渡って日本に上陸することがどれだけ困難なことか、考えたことがあるのか。
ロシアがウクライナへの軍事侵略を続行できているのは、食料とエネルギーを自給できているからだ。食料とエネルギーを輸入に頼っている日本が、どうやって戦争を続けられるというのか。中国と戦争をして経済活動が断絶したらどうなるのか。
真珠湾攻撃を今になって振り返れば、工業生産力に大きな差がある米国に戦争を仕掛けた日本の愚かさが分かる。しかし、いま中国を相手に「反撃能力」を声高に言っている政治家や評論家を見ていると、現実を直視しない愚かな空論が同じように繰り返されている。
新基地建設で莫大な予算が浪費される一方で、多くの若者が貧困に苦しみ、子どもを産み育てるどころではなく、少子化が進行してる。にもかかわらず軍事予算を倍増すれば、そのしわ寄せは教育や福祉にくる。自滅への道を進んでいるとしか思えない。