辺野古の海では連日、夏場や台風シーズンの悪環境を無視して、沖縄防衛局によるサンゴの移植が強行されている。
11日はカヌー8艇と抗議船2隻(平和丸・翔也丸)で、海上から移植作業に監視・抗議行動を行った。
午前中、辺野古漁港沖の航路近くにある移植先では、ダイバーが潜って準備作業を行っていた。岩の表面に映えている海藻を除去し、ハンマーなどで岩の表面を削って、サンゴを貼り付ける場所を作っていた。
午前中、辺野古崎近くのN2護岸建設予定海域では、移植するサンゴの採取作業が行われていた。お昼前に削り取ってきたサンゴが運ばれてくると、午後はそれを貼り付ける作業が行われた。
海底にはサンゴが入ったカゴがあり、ダイバーが粘土状の接着剤を海中でこね、岩場にサンゴの破片を貼り付けていった。移植した場所にはピンクのシールが貼られている。
ダイバーは粘土状の接着剤を素手でこねていて、周囲には成分が白濁して漂っていた。抗議船からは接着剤には毒性があり、素手でこねることの危険性や、周辺の生物への悪影響が指摘されていた。
日本政府と沖縄防衛局には、辺野古の海・大浦湾のサンゴを守ろうという気持ちなどかけらもない。彼らにあるのはただ、埋め立てを加速するために、新たな土砂の陸揚げ場となるN2護岸を早く造りたい、という思惑だけだ。そのために「障害物」となっているサンゴを「移植」の名のもとに除去しているにすぎない。
彼らが本当にサンゴを守りたいと思うなら、移植に適さない夏場や台風シーズンに作業を強行するはずがない。いや、そもそも辺野古新基地建設を強行し、辺野古の海・大浦湾を埋め立てることなどあり得ない。
御用学者のお墨付きを得ながら、莫大な予算を浪費し、沖縄の貴重な自然を破壊する。この愚劣な行為に強く抗議したい。
午後4時9分頃、辺野古側埋め立て工区の様子を見た。②工区への土砂の投入、嵩上げ作業が行われていた。
7月は多忙を極めて抗議行動に参加することができなかった。8月も早急にやらなければならないことが多いのだが、今日は久しぶりに海に出た。
新型コロナウイルスのデルタ株が猛威を振るう中でも、辺野古の新基地建設は続けられている。人の命も自然も大事にしない、この狂った自公政権を早く終わらせなければならない。