26日(土)は午後3時46分頃、豊原の高台から辺野古側埋め立て工区の様子を見た。K8護岸にはランプウェイ台船が接岸し、土砂を陸揚げするダンプカーが行き来していた。
K9護岸から運ばれてきたものを含め、②工区の3地点に土砂が投入されていた。
②工区の辺野古崎側では、K4護岸近くでショベルカーが土砂をすくい上げ、L字型擁壁の台座部分まで嵩上げしていた。
午後4時11分頃、瀬嵩の海岸から大浦湾の様子を見た。
K9護岸にはランプウェイ台船が2隻接岸し、土砂の陸揚げを行っていた。両船とも着岸間もないようで大量の土砂が載っていて、護岸上にはダンプカーが列をなしていた。
ガット船は3隻(鶴美丸、第八丸喜丸、國喜18)が停泊し、前の2隻が土砂をランプウェイ台船に移し替えていた。
23日の「沖縄全戦没者追悼式」で行われた玉城デニー知事の「平和宣言」に対し、翌日の県内紙は厳しい批判の言葉が目立った。24日付琉球新報の〈解説〉には、次のような一節があった。
〈玉城知事が新基地断念を求める表現を避けたのは2年連続だ。知事は英語やしまくとぅばを交え、自身の平和観を語った。しかし、沖縄戦の惨苦や、厳しい戦後復興の道のりについての言及は歴代知事と比較しても少ない。与党県議から「沖縄戦の教訓が盛り込まれず、総花的で、響かない」との指摘も上がった〉
また、〈透視鏡〉という欄でも、次のような批判の言葉が紹介されている。
〈英語やしまくとぅばを交える一方、抽象的な表現をちりばめた内容に、与野党県議から「言葉が浮いている」「さびしい」「ポエムのようだ」との声が相次いだ。平和宣言は県職員が案を作り、三役調整を経て知事が決める。ある与党幹部は「ここまでインパクトがないなら、県民を交えた起草委員会を立ち上げた方がいい」と厳しく指摘した〉
社説でも〈基地削減 決意が伝わらない〉という見出しで批判が連ねられている。〈識者評論〉でも石原昌家氏が何点にもわたって批判を行っていた。
知事の「平和宣言」に対し、これほど批判の言葉が掲載されたことが、かつてあっただろうか。
辺野古新基地建設断念を求めないだけではない。爆音、低空飛行、水質汚染、廃棄物投棄、米軍犯罪などの基地被害や「南西領土防衛」を打ち出した自衛隊強化、成立したばかりの土地規制法など、具体的な問題にも触れていない。
沖縄県民から批判が相次ぐ「平和宣言」が、全国の人に訴える力を持つはずもない。テレビやラジオを通して、全国の人々に直接訴えられる数少ない機会であるのに、それを生かしきれていない。
玉城知事だけではない。赤嶺昇県議会議長や宮城篤正県遺族連合会会長も、発言で辺野古新基地建設について触れていない。翁長県政の頃、当時の安倍首相に対し、新基地反対を訴える発言が続いていたのと大きな違いだ。
優れた政治家は言葉で人の心をとらえる。それができない政治家は、政府から軽くあしらわれ、民衆から信頼を失っていくだけだ。