3月も残り少なくなった。29日(月)は朝、カヌー8艇で松田ぬ浜を出発した。フロート沿いをK8護岸付近まで漕ぎ、抗議船2隻(不屈、ぶるーの船)と合流した。
途中、K4護岸では消波ブロックの設置が行われていた。
午前8時47分頃、辺野古崎付近に着いた時には、K8護岸にランプウェイ台船が接岸し、土砂の陸揚げが始まっていた。K9護岸でも2隻の台船が接岸し、土砂の陸揚げが行われていた。
この日は朝、新たに入ってきたガット船はなかった。大浦湾内には先週から残っているガット船が5隻(栄雄丸、神峰、進朋、かいおう丸、美鍛丸)が停泊していた。神峰1隻がランプウェイ台船に土砂の積み替えを行っていた。
K8護岸の土砂陸揚げは始まったばかりだった。ランプウェイ台船上にはかなりの土砂が載っていたので、2隻目との入れ替えが来るまで平島で待機した。
辺野古崎付近に造られたドーム型倉庫では、中央部の屋根が開き、クレーンで汚濁防止膜を吊って格納する作業が行われていた。海面下に垂れる膜部分は巻かれて吊り下げられている。
午前11時15分頃、土砂の陸揚げを終えた台船が離岸し、2隻目の台船(屋部7号)がK8護岸に近づくのに合わせてカヌーで抗議した。
屋部7号や曳航するタグボートは真新しい船のようだ。屋部土建は名護市の企業だが、辺野古新基地建設工事で儲かっているのだろう。ゲートから入るダンプカーやミキサー車も新車が目立つ。辺野古利権にありついた企業は、笑いが止まらないかもしれない。
しかし、新たな米軍基地ができても、そこは何かを生産する場所ではない。商業施設や観光施設に比べれば雇用はわずかであり、新たな富を生み出しはしない。基地返還後の再開発地域は大きく発展している。そのことが示すように、基地はもう沖縄経済発展の阻害要因でしかない。それは亡くなった翁長雄志前知事が、くり返し言っていたことだ。
一部企業が儲かっても、多くの沖縄県民は基地がもたらす事件、事故、爆音被害に苦しめられる。米軍基地が地域の発展をもたらすなら、全国から誘致運動が起こるだろう。しかし、そんな動きはどこにもありはしない。嫌なものは沖縄に押しつけて、見て見ぬふりをしているのがヤマトゥの現実だ。
現場で抗議の声を上げ、反対の意思表示をしなければ、沖縄の人々は基地を受け入れた、基地との共存を望んでいる、と政府に宣伝されて終わりだろう。米軍基地だけではない。自衛隊基地に対しても行動しなければ、日米中の対立のはざまで沖縄はさらに犠牲を強いられる。
尖閣諸島を米軍が守ってくれる、と夢想するのは愚かさの極みだ。ヤギしか住んでいない無人島をめぐって、米中という世界1位と2位の軍事大国が交戦するというのか。バカバカしい。米国にとって日米安保条約は、沖縄と日本で自由に基地を使用するための便利な道具にすぎない。
海保に拘束されたあと松田ぬ浜に戻り、午後12時過ぎに抗議行動を終えた。
先週の土曜日に辺野古漁港の清掃を行った。その際に出たゴミを処理場に運んだあと、午後2時8分頃、豊原の高台から辺野古側埋め立て工区の様子を見た。
K8・K9護岸から陸揚げされた土砂が、今日も②工区に投入されている。
午後2時57分頃、瀬嵩の海岸から大浦湾の様子を見た。K9護岸では2隻のランプウェイ台船が接岸し、土砂の陸揚げを行っていた。
ガット船は栄雄丸、進朋、かいおう丸、美鍛丸が土砂を積んだ状態で停泊を続けていた。