26日(金)は夕方から名護市安和の琉球セメント新桟橋に行き、土砂の搬入に対する抗議行動に参加した。
午後5時10分頃、新桟橋にはガット船・第八丸喜丸が接岸し、土砂の積み込みを行っていた。
浜の近くには台船が停泊し、撤去された旧桟橋の残骸や片付けられた汚濁防止膜が載っていた。
安和の琉球セメント新桟橋では連日、午後8時頃まで残業が行われ、土砂の積み込みや搬入作業が行われている。抗議する市民の多くが帰ったあとも、残業に対して少数ながら抗議行動が取り組まれている。
この時間帯にはマスコミも取材に来ない。高江でもそうだったが、マスコミや写真家、ドキュメンタリー作家といった人々が大勢来るのは、絵になる場面が撮れるイベントや弾圧の激しい時だ。地道に行われる日々の活動は絵にならないので注目されないが、私から見れば、本当に大事なのは報いられることの少ないこういう活動だ。
特に工事車両の台数や種類を記録する行動は、工事の最初から最後まで現場にいないといけない。雨の日も寒い日も漏れなく記録が続けられている。それを担っている皆さんには頭が下がる。
明らかに過積載の工事車両が国道を平気で走り、土砂を持ち込んでいる。現場にいる沖縄県警は見て見ぬふりだ。国の無法がこのあと新桟橋前で事故を引き起こすこととなった。
午後7時25分頃、琉球セメント新桟橋に土砂を搬入している工事車両(ダンプカー)が、出口から右折して名護方面に向かおうとした。その際、左側の本部方面から直進してきた乗用車と衝突した。乗用車は大破し、工事車両は現場から走り去った。抗議のため出入り口付近にいた市民数人が、急いで事故に対応した。
明らかに工事車両の運転手と誘導していたテイケイの警備員に非がある。だが、何よりも問題なのは、午前7時頃から午後8時頃まで、のべ1000台前後の工事車両を琉球セメント新桟橋に集中させている沖縄防衛局の姿勢だ。
辺野古新基地の建設が大幅に遅れているため、焦りにかられた沖縄防衛局は、安和と本部港塩川区での土砂搬入、積み込みを過熱に進めている。夜間の土砂搬入は道路の見通しが悪くなり、事故の危険性が増すのは分かりきったことだ。事故を起こした運転手、テイケイだけでなく、無理に工事を進めている沖縄防衛局の責任が問われる。
あきれるのはパトカーや救急車が来ても、沖縄防衛局員やテイケイの警備員は事故現場を確認しようとせず、土砂の搬入作業を続けたことだ。沖縄防衛局員は門から出ようとさえしなかった。自分たちの作業が原因で事故を起こしながら、一切対応しないで土砂搬入を続ける彼らに、市民から激しい批判の声が投げかけられた。