11日(金)は朝、久しぶりに瀬嵩の浜からカヌー12艇で海に出た。県内メディアで大浦湾に大型デッキバージが入って来るとの報道があり、安和の琉球セメント新桟橋での行動予定を変更した。
午前8時36分頃、瀬嵩の浜を出発した頃には、デッキバージが航路から大浦湾に入ってきていた。瀬嵩側のフロートに向かって漕ぐと、正面に見馴れない大きな船体があった。報道によれば長さ141メートル、幅36メートルあり、最大9000立方メートルまで積載可能という。
デッキバージの動きを見ながらフロート沿いで待機した。タグボートに曳航されて所定の位置まで来ると、事前に設置してあった黄色いブイに係留ロープをつなぐ作業が午前中で進められた。
午後12時頃、カヌーが待機している場所から一番近いブイに、最後の係留ロープを張る作業が始まった。それに合わせてブイを目指してカヌーで進み、抗議行動を展開した。
来週14日(月)は辺野古側の埋め立て工区に土砂を投入して2年の節目を迎える。それを前にK9護岸先端へのスパッド台船設置や今日のデッキバージ設置など、土砂陸揚げを加速するための策が弄されている。菅政権の前のめりの姿勢が露わとなっていて、注意を要する。
ここのところ天気が悪かったのだが、今日は抗議中に青空が見える時間もあった。新基地建設を強硬に進める菅政権のデッキバージ設置に対し、海上で抗議ができたのはよかった。陸上からも抗議のシュプレヒコールが上がっていた。海上でもしっかりと聞こえ、励みとなった。
沖縄の民意を力尽くで押し潰そうとする菅政権に対し、けっして屈しないという意思を現場で示すのは大事なことだ。どれだけ思いがあっても行動で示さなければ、相手にもまわりにも伝わらない。海でも陸でも粘り強く抗議行動を続けたい。
午後3時5分頃、豊原の高台から辺野古側埋め立て工区の様子を見た。K8護岸にはランプウェイ台船・屋部3号が接岸し、土砂の陸揚げが行われていた。K9護岸で陸揚げされて土砂と合わせて、②工区の3か所に投入されていた。
②-1工区のK4護岸近くに、排水管らしきものが置かれているのが確認できる。
K4護岸では嵩上げ工事が続けられ、L字型擁壁の型枠の組み立てなどが行われていた。護岸上や内側に設置されている根固め袋材の量を見ると、その中身の栗石だけでも、どれだけ大量に運びこまれたかが分かる。まさに巨大な海の破壊事業だ。
午後4時11分頃、瀬嵩の森から大浦湾の様子を見た。K9護岸とK8護岸ではランプウェイ台船が接岸し、午前から続き土砂の陸揚げが行われていた。
大浦湾の一角には午前中に設置されたFUKUDA SALVAGEのデッキバージが幅を利かせている。以前は駿河というランプウェイ台船がよく停泊していた場所で、そのせいなのか駿河は大浦湾から出ていた。現在7隻のランプウェイ台船が停泊している。
このデッキバージは、1日当たりどれだけの金額で契約されているのだろうか。これから何年も設置されるとすれば、何十億円が浪費されるのだろうか。その予算があれば、新型コロナウイルス対策で献身的に働いている医師や看護師たちに、多様な支援ができるはずだ。
いま、何を最優先すべきかを無視し、菅政権はこのような工事を行っている。黙っていれば、それが当たり前になってしまう。完成のめどすら立たない工事をすぐに止めさせるために、全国からもっと声を上げてほしい。
午後3時28分頃、辺野古ダム周辺で行われいている美謝川切り替えに向けてのボーリング調査の様子を見た。少なくとも3か所で作業が行われていた。
写真と動画の場所は国道のすぐそばだ。外の気配が気になったのか、ブルーシートの上から、若い作業員が顔をのぞかせていた。キャンプ・シュワブのゲート前に行った際には、この現場でも抗議してほしい。美謝川の切り替えは、大浦湾の埋め立てに向けて大きな意味を持つ。工事の強行を許さないために、現場での監視と抗議を続けましょう。