15日(金)は午後2時から沖縄防衛局に対し、辺野古新基地建設問題を考える辺野古有志の会とティダの会で、〈辺野古新基地建設計画を中止し、莫大な予算を新型コロナウィルスの感染防止、医療、福祉、雇用、教育などの対策費に回すことを求める要請〉を行った。以下に要請文を紹介したい。
防衛省沖縄防衛局は4月21日、辺野古新基地建設で、埋め立て予定地に広がる軟弱地盤改良のための設計変更を沖縄県に申請しました。時あたかも、新型コロナウィルスの感染拡大が深刻な状況となり、日本、沖縄県全体がその対策に追われているさなかでした。人命軽視としか思えないその行動に、県当局はもとより、多くの県民が怒りと反発の声を上げました。
すでにメディアや多くの専門家が指摘している通り、大浦湾に広がる軟弱地盤や活断層は、その場所が空港建設に適さないことを示しています。沖縄防衛局自体が、当初予定されていた期間や予算を大幅に上回る難工事となることを設計変更で明らかにしています。普天間基地の早期返還は、もはや空文と化し、地盤改良が可能かどうかも怪しい状況となっています。
現在、新型コロナウィルスの世界的感染拡大により、1929年の大恐慌以来の経済危機が迫っています。日本、沖縄では長期にわたる「自粛」生活が続き、これから企業倒産や失業者の大量発生が予測され、市民生活および経済が受ける打撃は、かつてないものとなります。
新型コロナウィルスの感染は第2波、第3波が予想され、長期の闘いが必要です。これ以上辺野古新基地建設を続ければ、作業員から感染者が続出し、米軍基地内で集団感染が発生する危険すらあります。
この半年で世界と日本の状況は、大きく変わりました。莫大な予算をかけて、完成の見通しも危うい新たな米軍基地を造る経済的余裕は、もはや日本にはありません。市民生活の窮乏が深まるなかで、莫大な予算を辺野古新基地建設で浪費し続ければ、県内外で不満と怒りが高まるだけです。
日本政府・沖縄防衛局は、認識を根底から改める時を迎えています。何よりも市民の命と生活を守ることを最優先すべきです。辺野古新基地計画を中止し、莫大な予算を新型コロナウィルスの感染防止や崩壊の危機にある医療、福祉、雇用、教育への対策費として回すことを求めます。
以上、要請文は終わり。辺野古新基地建設を阻止するために、現場での抗議行動をはじめとして、多様な追求が必要だ。新型コロナウィルスの感染拡大が、日本はもとより世界的に経済危機をもたらしつつある現在、財政面からも追求していくために今回の要請を行った。ぜひ全国に運動を広めていきたい。
要請の前後には、沖縄防衛局前で集会を持った。沖縄防衛局との交渉に参加できたのは7名だけだったが、30名以上の人が集まって応援をしてくれた。駆けつけてくれた皆さん、にふぇーでーびる。
今日は5・15で沖縄の施政権が返還されて48年目の日だった。本来ならこの時期、数千名規模で平和行進が行われ、県民大会が開かれている。しかし、今年は新型コロナウィルスの感染拡大のため中止となった。
そういう状況の中で、何もしないで終わらせたくない、という思いもあって、今日の要請行動となった。沖縄も緊急事態宣言が解除され、これから工事再開の動きがあるはずだ。その時には、感染防止を心掛けながら現場でどう行動するかが問われる。注意し、工夫して行動さーびら。
嘉手納町の沖縄防江局に行く前に、午前11時13分頃、瀬嵩によって大浦湾の様子を見た。台風1号の影響で湿った南風が吹き、もやがかかって遠景がかすんでいる。まだランプウェイ台船やガット船は姿を見せていない。
作業和船が出ていて、フロートを浜に運んでいるような動きが見えた。
午前11時27分頃、豊原の高台から辺野古側埋め立て工区の様子を見た。工事再開に向けた動きは、まだ見られない。
護岸を囲むオイルフェンスの片付けも始まっていなかった。台風1号は沖縄まで近づいて熱帯低気圧に変わる、という予報なので、高波がどの程度になるか、様子を見ているのかもしれない。