17日(月)は名護市安和の琉球セメント桟橋に行き、土砂を積んで辺野古に向かおうとするガット船に対し、カヌー9艇、ゴムボート1隻で抗議行動を取り組んだ。
午前9時過ぎ、カヌーチームが琉球セメントの桟橋に着いて間もなく、1隻目のmarumasa2号が土砂を積み終えて離岸し始めた。すぐにカヌーで海に出て、同船のまわりを漕いで抗議した。
まだ海上保安庁の姿はなく、カヌーに囲まれてmarumasa2号は桟橋から50メートルほど離れたところで動けなくなった。
午前9時34分頃、大慌てでやってきた海保がカヌーチームに警告を発し始めた。2分ほどしてゴムボートから海保が海に飛び込み、周りにいたカヌーを拘束した。
カヌーチームはガット船のまわりだけでなく、桟橋の方にも分かれて抗議を展開していた。marumasa2号が波の影響で桟橋の近くまで寄ったため、余計に移動が難しくなった。海保がカヌーメンバーを全員拘束して引き離し、marumasa2号が方向転換して沖に向かうことができたのは、午前10時23分頃だった。
その後、入れ違いで2隻目のガット船・第八藤進が桟橋に着いたのは、午前10時45分頃だった。カヌーチームの抗議によって、予定より1時間半は遅れただろう。午前中はダンプカー70程度の土砂を積み込んで昼休みに入った。
上の写真を見て分かる通り、ガット船に積み込まれているのは、赤土まみれの土砂だ。あの美しく豊かな辺野古の海に、この土砂が投入され、埋め立てが強行されている。沖縄の民意を踏みにじり、次の世代に残すべき自然が破壊されているのだ。黙って見ていていいのか。
昼食後は桟橋付近で、第八藤進に対する抗議行動を行った。今日はカヌー9艇といつもより少なかったが、臨機応変にそれぞれが工夫を凝らし、体を張って抗議したおかげて、2隻目の第八藤進が桟橋を離れたのは午後4時過ぎだった。
最近は1日に5隻も積み込む日がある。抗議行動がなければ、第八藤進は午前中で土砂を積み込み、出港していただろう。ゲート前のデモと車を使った抗議、カヌーチームによる抗議の三つの力で、この日は積み込み作業を大幅に遅らせることができた。
3隻目は第二十八旭丸が接岸し、午後4時半頃から土砂の積み込みを開始した。
辺野古に戻ってカヌーを洗い、片づけなければならないので、午後5時頃に安和を離れた。
ゲート前では本部町の島ぐるみ会議を中心に、残った市民が粘り強い抗議を続けていた。戦争と基地、軍隊による暴力に反対して、無私の努力をこうやって続けている。6月23日の沖縄戦慰霊の日も間近だ。
やんばるの野山ではノボタンの花が盛りだ。梅雨の雨に打たれて、淡い紫の花を咲かせている。