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Channel: 海鳴りの島から
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大浦湾のオイルフェンス開口部で土砂運搬船に抗議行動

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 13日(水)はカヌー9艇と抗議船2隻で、埋め立て用土砂を積んで大浦湾に入ってくるガット船(土砂運搬船)に対し、抗議行動を行った。

 いつもより早めに出発する予定だったが、雨が降ったため予定より遅くなり、オイルフェンスの開口部付近に来た時には、作業和船やタグボートが集まって作業が始まっていた。急いで船から下り、カヌーでオイルフェンスに取り付いて開口部が開けられるのを止めようとした。

 前日までに大浦湾には、土砂を積んだランプウェイ台船がK9護岸で陸揚げ作業をしている1隻のみになった。安和の琉球セメント桟橋から土砂を搬出するのが8~9日の4日間止まったため、次に陸揚げする土砂の準備が間に合わなくなってしまったのだ。

 ガット船が大浦湾に入るのが遅れれば、土砂をランプウェイ台船に移し替えるのが遅れ、陸揚げ=土砂投入が中断することになる。そのことを考え、いつもなら水曜日は安和の琉球セメント桟橋の大行動に参加しているのだが、予定を変更して大浦湾で行動した。

 海上保安官がカヌーメンバーに3人がかりで襲いかかり、後ろから羽交い絞めにして強制排除しようとした。オイルフェンスの各所で、強制排除しようロする海保に、カヌーメンバーの必死の抵抗が続いた。

 カヌーがまだオイルフェンスに付いているにもかかわらず、作業和船がオイルフェンスをロープで引っ張り、開口部を開けてガット船を大浦湾に入れようとした。強引に引っ張られたためカヌー1隻が引っくり返り、海に落ちたままカヌーメンバーも海上保安官も引きずられることになった。

 本来なら即座に、作業和船に引っ張るのをやめるよう海保の責任者が注意しなければならない。しかし、現場の海保が注意しないため、カヌーメンバーも海保も作業和船に引きずられるままとなった。沖縄の県民世論を踏みにじり、工事を強行する安倍政権・沖縄防衛局の姿勢は、現場の作業員にも貫かれている。大半はヤマトゥから来た作業員だが、金儲けのためなら何でもやるのか。

 午前8時40分頃、オイルフェンスの開口部からガット船3隻(第百三十六伊勢丸、航安丸、日和丸)が大浦湾に入った。3隻はその後、大浦湾内で待っていた空のランプウェイ台船に土砂を移し替える作業に入った。

 海保はカヌーメンバーを拘束すると、ゴムボートに乗せて時間をかけて移動し、瀬嵩の浜で解放した。小休止をとったあと、カヌーメンバーと抗議船がK9護岸に様子を見に行くと、作業和船がフロートに金属の金具を取り付けているところだった。金具の穴に金属棒を差し込み、ロープを張るのだが、危険な装置が再び取り付けられている。

 カヌーチームはすぐに作業和船に抗議した。すでに書いたように作業員はヤマトゥから来た者ばかりで、沖縄の基地利権に群がるヤマトゥ企業の実態に怒りが込み上げる。金具に取り付けたロープは波風ですぐに切れる。そのたびに作業員が張り替えるのだが、こうやって無駄な仕事で税金が浪費され、企業はもうかる仕組みになっている。

 現場でどれだけでたらめな作業が行われ、税金が浪費されているか。県民投票で大騒ぎしながらマスコミはほとんど報じないので、県民はその実態を知らない。軟弱地盤の砂杭だけが問題ではないのだ。辺野古の海も陸も一部の企業と族議員、官僚、地域ボスが暴利をむさぼる場と化している。

 この日は所用があったので、私は午前11時頃に大浦湾をあとにした。ほかのメンバーはその後も残って、K9護岸で抗議行動を続けている。

 所用をすませて、午後3時半頃に瀬嵩の海岸に行き大浦湾の様子を見た。K9護岸では午前中は土砂の陸揚げがなかったとのこと。お昼頃から、前日の残りの土砂を陸揚げし始め、それが終わると第百三十六伊勢丸から土砂を積み替えたランプウェイ台船と入れ替えられたという。その際、カヌーメンバーはフロートを越えて抗議している。

 この日2隻目の台船は午後4時半頃に作業を終えて、残りの土砂にブルーシートをかぶせた。13日はいつもの半分程度しか土砂を陸揚げできていない。②-1工区への投入もそれだけにとどまったということだ。安和での大行動でガット船の搬出を止めてきたことも、こういう遅れが生じた一因だ。

 13日に大浦湾に入ったガット船の2隻目(航安丸)と3隻目(日和丸)の土砂は、1隻のランプウェイ台船に移し替えられた。K9護岸に接岸しているランプウェイ台船の土砂は残りわずかなので、14日(木)の午前中には2隻分の土砂を積んだ台船との入れ替え作業が行われそうだ。

 13日はN4護岸にはいくことができなかった。午後4時45分頃に瀬嵩の海岸をあとにしたが、N4護岸では捨て石の投下がまだ続いていた。

 14日は県民投票の告示日だ。何のために県民投票をやるのか。辺野古の海・大浦湾の破壊を止め、辺野古新基地建設を止めるためではないのか。それを忘れて辺野古で起こっている現実には目を向けず、投票を自己目的化するなら本末転倒だ。

 県民投票告示以降も連日、辺野古の海に土砂や砕石が投下され、多くの生き物が殺される。工事は止まっていないのだ。県民投票で1票投じて何かした気になるなら、実際に辺野古で起こっている現実とは遊離している。

 県民投票に取り組むため、ゲート前や海で行動している人も現場を離れざるを得ない。ビラまきにしても街宣にしても、実際に動く人は限られているのだ。県民投票を進めてきた学者だの弁護士だの若者だのマスコミだのは、現場で苦労している人たちのことなど意にもかけないだろう。だが、疲れた体に鞭打って、過重な負担を担っている人たちがいることを忘れてはいけない。 


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