28日は御用納め。海上行動も今年最後となった。カヌーも漕ぎ納めで、4艇で松田ぬ浜を出発し、K1護岸からN5護岸の様子を見てまわった。
K1護岸はクレーン車やショベルカーが片付けられ、作業員の姿もなかった。K1護岸の長さは216・6メートルとされているが、150メートルほど造成したところで年末を迎えた。
N5護岸に比べれば作業が遅れているが、市民の阻止・抗議行動が強化されなければ、来年の1月半ばには完成する可能性が高い。
オイルフェンス沿いにカヌーを漕いでN5護岸に向かった。作業和船が1隻出ていて、オイルフェンスの点検を行っていた。
K2護岸からK3護岸の建設予定地周辺は、遠浅の砂地でヒトデの姿があちこちに見られる。辺野古の海の豊かさを感じさせるが、所々にオイルフェンスのアンカーが投下されていた。この海域はまた、以前モズクを養殖していた頃、海底に突き刺した鉄筋がかなり残っている。飛び込むときには注意しないといけない。
2014年の夏に海底ボーリング調査に抗議した時には、大潮の干潮時に腰くらいまでしかなく、歩いてフロートを越え、スパッド台船をめざし大行動を行った。来年の春から夏にかけて、また同じ行動をしなくてもいいように、その前に工事を止めなければならない。
鉄塔前の仮設道路工事現場では、今日も捨て石の投下など作業が行われていた。K1側の先端部では汚濁防止膜の張り直し作業も行われていた。
N5護岸は作業がなく、先端部に汚濁防止膜を載せ、クレーン車やショベルカーは片づけられている。すでに予定の273メートルに達しているとのことなので、年明け以降、汚濁防止膜を辺野古側に張り直し、K4護岸の建設が始められる。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-636401.html
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/186936
当初は大浦湾側から埋め立てを開始する予定だったが、日本政府・沖縄防衛局は辺野古側の浅瀬から埋め立てを始めることで、目に見える形で工事を進行し、「後戻りのできない状況」をつくろうとしている。実際、K1からN5にいたる護岸が完成し、海が囲い込まれて土砂が投入されれば、県民世論に与える影響は大きい。
来年の県知事選挙にあわせ、翁長知事の埋め立て承認撤回を後押しする県民投票を行なおう、と県政与党が検討しているという。その現実認識の甘さに呆れる。県知事選挙までにどれだけ工事が進行むか、真面目に考えているのだろうか。
辺野古の現場で行動している人たちは焦っている、という弁護士もいるが、思い上がりもはなはだしい。現場で行動している者は、見たくない現実も見ざるを得ない。だから現実的な認識を持たずにいられないのだ。机上の空論に逃げる余地はない。
辺野古岬の大浦湾側では、新たに仮設道路の工事が始まっていて、陸地から海に向かい根固め用袋材が設置されている。この日はオイルフェンスを設置する作業が行われていた。
28日は辺野古岬と長島の間で、ぶるーの船とカヌーメンバーで潜水調査も行われた。辺野古岬周辺でも仮設道路が着手され、護岸工事も予定されている。透明度が高く、サンゴも多い一帯の海が破壊されようとしている。
辺野古岬周辺では碇石など文化財も発見されている。本来、手厚く保護されるべき場所なのだ。それを無視した沿岸部での工事拡大を許してはならない。
長島で休憩をとって松田ぬ浜に戻った。長島の岩場ではニガナが黄色い花を咲かせていた。
長島周辺は透明な海が美しい。2014年の夏、海保と激しくやりあっているさなか、県外から来た海保の1人が、透明度が素晴らしいですね、とつぶやいていたのを思い出す。しかし、新基地建設の埋め立てが進めば、潮の流れがささえぎられてこの海も変貌するだろう。
この海を守りたい、これ以上の基地被害は耐えられない、沖縄に基地を押しつけてすませるヤマトゥンチューの沖縄差別を許せない、そういう思いで海とゲートでこの1年もみな闘ってきた。5000日集会のあと、資材搬入に抗議してゲート前で頑張っていた市民の映像を見てほしい。
https://www.youtube.com/watch?v=_Coj7AFC8x4&feature=youtu.be
ゲート前と海で連帯し、新基地建設を何としても阻止するために、来年も頑張りましょう。わーちゃーじさんねーたーがすーが。なまさんねーいちすーが。