29日は午後2時から宜野湾市役所前広場で開かれた「米軍基地被害から子どもを守り、安心・安全な教育環境を求める市民集会」に参加した。
主催者発表で600人が集まり、市内の緑ヶ丘保育園や普天間第二小学校に米軍ヘリの部品が落下し、一歩間違えば子どもたちに死傷者が出ていたかもしれない状況を一刻も早く解消すること、教育施設上空の即時飛行禁止を求めた。
集会の間にも部品を落下させたCH53E大型輸送ヘリやMV22オスプレイが上空を飛行していた。発言者からは、事故が発生した時の緊張や不安、米軍は「良き隣人」ではない、普天間基地の即時運用停止と沖縄の全基地撤去を求める声が相次いだ。
緑ヶ丘保育園の園長と保護者の訴えは、途中で声が詰まり、涙をにじませながらの切実なものだった。参加者も目頭を押さえて聞いていた。
子どもたちの命が危険にさらされ、被害者がわが子を守ろうと懸命に訴えているのに、被害者を誹謗中傷する電話やメールを送る者たちがいる。会場周辺では右翼団体の街宣車が大音量で嫌がらせをしていた。
こういう右翼・ネトウヨの狙いは、嫌がらせをして被害者から声を奪うことだ。被害を訴えれば嫌がらせを受け、余計に苦しめられる。そういう認識を広めて委縮させ、沈黙させることで問題を見えなくしようとする。こういう卑劣な連中の策動を許さず、被害者を支えたい。普天間基地の即時閉鎖、辺野古新基地建設阻止のために頑張りましょう。
市役所前で集会をしているのに、その場に佐喜真市長の姿はなかった。この日は菅官房長官が来沖し、名護市長選挙に向けて北部地区で動き回っている。金や振興策という飴で住民を惑わせ、沖縄の中で米軍基地をたらい回ししよう、という古びた手法がくり返されている。
普天間基地の被害を解消してほしいという市民の切実な訴えも、安倍政権には辺野古新基地を推進する政治的材料にすぎないようだ。なんど事故を起こしても短期間で訓練を再開することが示しているように、米軍はあくまで自分たちの利益のために沖縄にいるのであり、沖縄県民を守るためにいるのではない。沖縄にとって米軍こそが最大の脅威なのだ。