29日は朝、松田ぬ浜からカヌー11艇で抗議行動に出発した。26日(月)からキャンプ・シュワブの辺野古側の海岸に石材が投下され、工事用仮設道路の建設が始まった。辺野古岬付近の作業ヤードにつながるこの道路が完成すれば、一帯の砂浜は失われて石材で埋め尽くされる。海岸線を破壊するものであり、この工事が与えるダメージは大きい。
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10トンダンプカーで石材を運んでくると、パワーショベルで海岸に落とし、うち固める作業をくり返している。クレーン車で落としていない分、K9護岸工事に比べれば作業は遅いが、それでも4日目でこれだけの石材が浜を埋めている。かつては海亀が産卵に訪れたであろう砂浜が、取り返しのつかない状況となっている。
昨日、一昨日で工事現場を囲うフロートが設置され、海上保安庁による警備体制が日に日に強化されている。それでも、カヌーはフロートの間を抜けて工事現場に迫り、船はマイクで抗議を行った。
潮が引くと岩場が露出するような浅い場所なので、干潮時にはカヌーやゴムボートを下りての抗議も行われた。米軍の憲兵隊員や警備員が出てきて威嚇するのに注意しながら、午前、午後と抗議が続けられた。
まだ護岸工事や工事用仮設道路が建設されている段階で、本格的な埋め立ては始まっていないから大丈夫だ、という認識なら大きな間違いだ。護岸工事や工事用仮設道路によって海岸線は破壊され、潮流の変化による周辺環境への影響も大きい。
工事現場前の海底にはアマモが生え、かつてはジュゴンが寄ってきて餌にしていた。しかし、2014年の夏に海底ボーリング調査が始まってからは、ジュゴンがこの海域に近づくことはなくなった。人間による破壊行為が行われている場所に、敏感なジュゴンは近づくことができないのだ。
工事は毎日進んでいる。それを止めるには海やゲート前で行動するしかない。