22日は朝、カヌー13艇で松田ぬ浜を出発した。この日もキャンプ・シュワーブの映画館沖前や長島周辺などの海域で潜水調査が行われていたので、それに対する抗議をカヌーチームと抗議船3隻で行なった。
長島の辺野古側では水中カメラを使ってダイバー2名が潜水調査を行っていた。透明度の高い海域で底が透けて見えるが、黄色のラインが海底に引かれていて、サンゴの分布状況などの調査が行われていたと思われる。
長島をはさむ形で汚濁防止膜が設置される。周辺海域はサンゴの被度が比較的高い場所で、アンカーに使われるコンクリートブロックや石材が投下されると破壊されるのは必至だ。辺野古の海でも最も美しい場所が破壊されようとしており、そのための潜水調査に午前、午後と連続して抗議した。
緑のネットが張られたフロートを越えて抗議したが、海保のゴムボートが待ち構えて拘束し、カヌーメンバーを平島に運んだ。解放されるとまたフロートを越えて抗議する。この繰り返しで多くのメンバーが3回以上拘束された。
調査は何度も中断し、潜水調査船は抗議によって現場から離れて待機。しばらくしてから海保に守られ、フロートのそばに戻リ海に入る、のくり返しだった。何度も海に飛び込んだメンバーもいて、入れ代わり立ち代わりでフロートを越えた。
潜水調査と並行して汚濁防止膜の設置作業も進められている。安部側の汚濁防止膜の端に赤いクレーンの台船がやってきて、午前中、作業を行っていた。米軍のレジャービーチ近くでは、赤白クレーンの台船が新たな汚濁防止膜に空気を入れる作業を行っていた。
フロートに取り付けられた網やロープの破損が進行している。毎日波に揺られ、鉄棒の爪とロープや網がこすれて切れるのだ。網はあちこちに穴が開き、ボロボロになっている。沖縄防衛局はカヌーや抗議船が壊したとでっち上げ逮捕を狙っている。すでに壊れているものをでっち上げの材料にする策略を許してはならない。
午後4時に海上行動を終えて松田ぬ浜に戻る途中、キャンプ・シュワーブの映画館近くの作業ヤードでバックホーと4トントラック、ローラー車がそれぞれ1台が作業をしているのが見えた。作業ヤードの整備作業が進められているほか、弾薬庫下の浜でも作業が行われていたようだ。
キャンプ・シュワーブ内の砂浜で米兵数人が小銃を構え、訓練を行っていた。海からじゃないと見られない光景で、米海兵隊は山で射撃訓練を行うだけでなく、海岸部でもこのような訓練を行っている。
1羽のミサゴが空に浮かび、魚を狙って海に急降下していた。辺野古の空を飛ぶのは本物のオスプレイだけでいい。
帰りに辺野古弾薬庫近くの県道から見ると、米軍のレジャービーチ沖に停泊したバージ船には、大量の汚濁防止膜が並べられていた。これらがすべて設置されると、沿岸部から埋め立てに向けた工事が始まる。
早朝、ゲート前で作業員が基地内に入るのを止めることが何よりも有効な行動だ。そのためには大勢の人がいる。いくらインターネットやメディアで吠えても、現場に人が集まらなければ工事はどんどん進む。