21日は前日とうって変わって穏やかな波で、カヌー13艇で松田ぬ浜を出発した。いつものように辺野古岬から長島の間に張られたフロートまで来ると、休憩をとりながら様子を見た。浮桟橋や米軍のレジャービーチともにクレーン車の姿はなく、作業員の姿も見えない。
抗議行動を避けて日曜日に作業をするため、土曜日に休みを取ることはこれまでもあった。前日は海が荒れるなか作業していたのだが、無理をしないで休みにし今日やればよかったものを。荒れる海でやった作業の結果があとで明らかとなる。
天気予報では午前中、波が高いはずだったが大浦湾は静かで、フロート越えの練習をしたあとレジャービーチまで漕いで様子を見に行った。
浮桟橋のある浜には作業和船が9隻陸揚げされたままで、作業員の車が入っていないとゲートから連絡があった。作業は休みだったが、レジャービーチにはいつでも出せるように大量のフロートやオイルフェンスが用意されている。明日以降も再設置作業が進められる。
レジャービーチの様子を確認したあと、3隻の船に分乗して沖合に再設置されたフロートの状況を見に行った。汀間漁港よりも瀬嵩側までフロートの端は来ている。あと2、3日で辺野古弾薬庫下まで新型フロートを張り終わるかもしれない。しかし、フロートに沿って船から様子を見ると、惨憺たる状況となっていた。
前日の波で鉄の棒が付いたフロートが大きく揺さぶられたらしく、ひっくり返ってロープが絡まったり、切れたりした場所があちこちにあった。
四角い板がついた部分は本来は海中にあるのだが、鉄の棒が沈んで板の部分が見え、ロープが絡んでいた。アンカーとしての重さが不十分であり、構造上の問題があるということだ。
ロープが切れてしまい、鉄の棒に束ねて結んである箇所が20か所以上あった。設置直後からロープが金具にあたってすれていることを本ブログで指摘したが、こんなに早く切れるとは呆れるしかない。
昨日より激しい波は、大浦湾ならいくらでもある。実際の大浦湾を知らない沖縄防衛局の愚かな職員たちが、机上の議論で作ったものでしかないからこうなる。ロープが切れて漂流したら船のスクリューに絡まって事故の原因となる。まさに欠陥フロートだ。
こちらのフロートはロープが切れたまま結ばれもせず垂れている。作業員たちが帰った後に切れたのか。これから作業員たちはロープが切れるたびに修復作業に追われるだろう。沖縄防衛局はこんなフロートをこれから先何年も張るつもりか。愚の骨頂だ。
切れたロープの端を見ると、金属部分とこすれて擦り切れたのが分かる。予想されたこととはいえ、あんなに手間をかけ難儀をして設置したのに、こんなに簡単に切れるとは。沖縄防衛局がやっていることの余りの馬鹿さ加減に気の毒になるくらいだ。
フロートにはめた枠から鉄の棒をはずして束ねた箇所も所々にある。上の写真は枠が壊れて鉄棒が横に傾いでいる。ロープが切れるだけでなく、枠の破損も起こっているということは、枠の強度に問題があるということだ。沖縄防衛局にとって事態は深刻である。
ロープが切れて鉄棒もはずされているから、あちこちに障害物がない場所ができている。隙間だらけの「海上フェンス」であり、これでは効果も半減する。設置早々からこの有り様で、船上から眺めながら笑うと同時に、こうやって税金を無駄遣いしている沖縄防衛局に怒りが湧いた。
すでに破損が生じているこのフロート(海上フェンス)は欠陥だらけであり、このまま海上に置いておくと事故につながる。鉄の棒が付いたフロートが切れて漂流し、船と衝突すると船体に穴があく危険がある。海の安全を脅かす危険なフロートは即座に撤去すべきだ。