Quantcast
Channel: 海鳴りの島から
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2937

H地区で米軍の工事進捗確認に抗議。

$
0
0

 16日はN1、H、Gの各地区のヘリパッド建設現場に米軍が工事の進捗状況を確認にやってきた。22日の北部訓練場の約半分を返還する式典に向けて、各ヘリパッドが「完成」したということを演出するためのものだ。それに抗議するため市民20数名がH地区ヘリパッド建設現場を訪れた。

 H地区は谷間があったこともあり最も工事が難航した。突貫工事で接地帯や法面に芝生を張り付けるところまでこぎつけたものの、米軍がやってくる直前まで砂を入れて手直ししていた。無障害物帯は種子を吹き付けた緑色にむらがあり、赤土が露出している部分も目立った。

 接地帯のすぐそばに切り株が残されていた。無障害物帯の木折株は断面に切り込みを入れて枯らすことになっているとはいえ、接地帯のすぐそばで目立ちすぎる。おそらく米軍側から指摘されたのだろう。確認作業が終わって市民がH地区から離れると、チエンソーの音が聞こえていた。

 米軍や沖縄防衛局の車が揚水発電所のゲートから入ったという情報が入ったので、市民らは防風ネットに持参した英文の横断幕を掲げた。オスプレイが墜落したんだぞ、これは沖縄県民の当然の抗議だ、というと警察は何も反論せず、注意もしなかった。

https://www.youtube.com/watch?v=M2DVrDzbYj8&feature=youtu.be

 米軍はG地区のヘリパッドから先に確認したようで、午前10時過ぎに米軍と沖縄防衛局の車が連なってH地区にやってきた。車から降りてきた防衛局員や米兵に抗議の声が飛んだ。米軍はこういう時に笑って余裕を見せようとするのが常だが、ヘリパッドのすぐそばまで市民がやってきて罵声を浴びせること自体、彼らにとってはあってはならないことのはずだ。

 高江の行動は逮捕者が相次いで後もこの時期まで、米軍や沖縄防衛局にとってあってはならないことを持続してきた。それは沖縄の反戦・反基地運動の歴史と県民世論があった初めて可能となった。加えて、逮捕攻撃の脅しに屈しなかった市民の勇気があってこその行動だ。次は米軍が笑っていられない状況を造らねばならない。

https://www.youtube.com/watch?v=tIm3lYwHq-w

 取り付け道路に設置された門扉も確認していたが、こんな場所に扉を設置してどれだけの意味があるのか。

https://www.youtube.com/watch?v=YMc_Hpfwjk8

https://www.youtube.com/watch?v=VIhOyxeItug

 H地区にやってきてからN1地区に移動するまでの間、米軍と沖縄防衛局への抗議の声が飛び続けた。米兵たちも工事の確認に来てこういう体験をするのは初めてだったろう。抗議行動がなければ、確認作業は「粛々」と進められただろうが、市民はそれを許さなかった。

 現場で米軍に直接抗議の声を浴びせて初めて、個々の米兵は沖縄県民の怒りを知る。それは安部のオスプレイ墜落現場でも同じだ。沖縄県民がおとなしくしていれば、米兵たちは事態の深刻さを自覚する契機さえ与えられない。米軍の傲慢さを許しているのは、沖縄県民の怒りの表出が弱いからでもある。

 ヘリパッドから森に戻ると生気があふれている。ほんの3カ月前までH地区のヘリパッドもこのような生気に満ちていたのだ。反対運動の弱さゆえに今は死の空間に化してしまった。そして戦争による死を生産する場所ともなってしまった。いつ沖縄県民に死をもたらす場所となるか分からない。それ拒否するには1人ひとりが声を上げ、行動するしかない。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2937

Trending Articles