15日は朝から名護市安部区の海岸に集まり、MV22オスプレイの墜落現場に陸と海から近づいて抗議行動を行った。砂浜を歩いて岩場に近づくと警察が規制線を張って市民を先に進めない。しかし、海は海上保安庁のゴムボートが出てはいても、浅瀬の岩場からフロートのそばまで近づくことができた。
米軍は墜落した直後から大破したオスプレイの破片を拾い集めている。しかし、フロートの周辺にも飛散した破片の大きな物がまだ残っている。それに近づこうとすると米軍のゴムボートがカヌーの近くを走り回って妨害する。
警察も海上保安庁も市民を規制するだけで、事故を起こした機体の捜査は何もできない。ただ、周辺で見ているだけだ。目の前で墜落事故の証拠物件を米軍に回収されているわけで、日本の捜査機関の無力さをさらし、まさに治外法権だ。
竜という漢字が記された尾翼部分は海岸の岩に上に打ち上げられている。午前中、米兵が尾翼部分の中を調べていた。
日本のメディアの中にはいまだに墜落場所を「沖縄沖」「名護市沖」としているところがある。現場に行ってみれば、沖どころか陸のすぐそばだということが一目瞭然だ。にもかかわらずあえて誤報を流し続けるのはなぜか。日本政府の意を受けて(あるいは意を察して)事故の矮小化に努めているのだろう。
辺野古から国道を北上していけば安部区に着く。浜に出て海に向かい左側に歩くと墜落現場に近づける。途中で警察に規制されるが、双眼鏡やカメラ・ビデオの望遠機能で見れば、大破した機体を見ることができる。この週末にぜひ現場の状況を見てほしい。メディアの報道の嘘や集落との近さがよく分かる。
フロートの外側(リーフ側に)原形をとどめないくらい破損したローターの残骸が突き出ている。もう片翼とローターはフロート内にあり、機体がいくつにも断裂して四散している。岩場の近くには砂浜が伸びている。機体が制御できたなら、なぜ砂浜の方の浅瀬に「着水」しなかったのか。わざわざ岩場に激突して主翼や尾翼を破壊したのか。
フロート内には機体の機首や胴体、もう片翼が沈んでいるが、機首周辺の潜水調査が行われていた。
浜では回収された破片・部品が刷毛で洗浄され、集落の道をふさいで止められた大型トラックのコンテナに運び込まれていた。
米軍の改修作業を守るために規制線を張り、抗議する市民を弾圧しているのが沖縄県警だ。県民を守らず米軍を守る。そうやって守った米軍は県民をあざ笑っている。沖縄県警はニコルソン四軍調整官の発言に屈辱を感じないのか。
事故現場は県外から来た機動隊が泊まり込んでいるホテルにも近い。今回の事故に接しても、疑問や不安を感じないように指導されているのだろうか。あらためて言う。ぜひ土・日に安部まで来て現場の状況を見てほしい。これが沖縄の現実である。