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Channel: 海鳴りの島から
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完成には程遠い米軍歩行訓練道路の現状。

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 14日は水曜大行動日でN1表ゲート前には、前日夜に名護市安部の海岸に墜落したMV22オスプレイの事故に怒りをもって多くの市民がやってきた。日本政府・沖縄防衛局は16日にヘリパッドの完成を打ち出し、22日には北部訓練場の過半の返還の式典を催そうとしている。しかし、今回のオスプレイ墜落で政府が企んだ沖縄の「負担軽減」という演出は吹き飛んだ。

 新たに造られようとしている4つのヘリパッドによって、オスプレイの脅威は一段と高まる。訓練が激しくなればなるほど、墜落の危険も増す。今回の事故もあと数百メートルで安部の集落に墜落するところだった。県民の生命と生活を脅かす米軍基地は沖縄にいらない。欠陥だらけのヘリパッドを使って欠陥機オスプレイが訓練することの危険性が満天下に知れ渡った。

 N1表ゲート前の県道は、連日の砂利搬入によって黄色い中央車線が見えなくなるほど、砂利の粉末で汚れている。晴れた日にはホコリが舞い上がり、雨が降ると排水路に流れ込んでやんばるの土質を変える。沖縄防衛局はそれに何の対処もしない。百害あって一利もない組織だ。

https://www.youtube.com/watch?v=KU7um32fTEA&feature=youtu.be

 午前中、N1表ゲート前の集会に参加してから、市民20数人がH地区のヘリパッド建設現場と、米軍歩行訓練道路に分かれて抗議行動を行った。宇嘉川河口から米軍歩行訓練道路に入った市民たちは、工事の進展状況を確認しながらG地区のヘリパッドをめざした。

 河口から急斜面を登る箇所には階段が造られている。擬木が組み立てられ、足元には軽石が敷かれているが、上っていくと土がむき出しの場所が各所にあり、完成には程遠い状況にあることが明らかとなった。

https://www.youtube.com/watch?v=_UjHoXrThLY&feature=youtu.be

 G地区から1・6キロメートル付近までは砂利が敷かれているが、宇嘉川の河口に近づくにつれ、地形が険しくなり工事が難しくなる。その一帯はまだほとんど手が付けられていない場所が続いた。22日の返還式典にはとても間に合わないばかりか、来年の2月までかかっても完成は難しい状況だ。

 砂利が敷かれた場所でもフレコンバッグを何段にも重ねて谷間を埋めている場所が何か所もある。まさかこのような状態で米軍に引き渡すわけではあるまい。法面の工事に手間取るのは必至だ。

 砂利の間から木の切り株がのぞいている場所も多く、抜根作業をしないまま、とにかく急いで砂利を敷いたのが分かる。道路脇には大きな切り株が無残な姿をさらしていた。まさに森の破壊である。

 米軍の歩行訓練道路は幅が1・2メートルのはずだが、4メートルを超す箇所が随所にある。その分、多くの木が切り倒され、大量の砂利が敷かれている。ここまで杜撰な工事がどうして許されるのか。メディアが取材できないから何をやってもいい、と沖縄防衛局はたかをくくっているのだろう。しかし、その実態は市民の手で暴かれる。

https://www.youtube.com/watch?v=-f5NgF5StB4&feature=youtu.be

 G地区近くの谷間の小川は橋がかけられるはずだが、砂利で埋められていた。

https://www.youtube.com/watch?v=yhOu-pEcjY0&feature=youtu.be

https://www.youtube.com/watch?v=n1G05arVoc0&feature=youtu.be

 この日、高江の警備にあたっている機動隊は、大半が安部のオスプレイ墜落現場に行っており、米軍歩行訓練道路を歩いた市民は、難なくG地区入口までたどり着いた。米軍歩行訓練道路がまったく未完成であり、多くの問題個所があることをしっかり確認し、工事とオスプレイの事故にも抗議して引き揚げた。


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