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Channel: 海鳴りの島から
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N1裏からの工事は困難。N1表からの砂利搬入阻止に全力を尽くすべきだ。 2

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 現在、N1表への砂利搬入は、午前6時半ごろに国頭村の国場組採石場を出発し、低速運転で午前8時ごろに北部訓練場のメインゲート前に到着。先頭の2台のダンプカーはそのままN1ゲートに入っていく。ほかのダンプカーやトレーラー車はメインゲートの中に入り待機していて、先に行ったダンプカーが砂利を降ろして戻ってくると、2台ずつN1に向かっていく。そうやって今のところ毎日ダンプカー14台分の砂利を搬入している。

 国場組の採石場からやってくるダンプカーの車列は前後、中間に30台ぐらいの警察車両が警護に当たっている。メインゲートからN1表ゲートに向かう際も、2台のダンプカーの前後を警察車両が3台ずつ警護している。こうやって護送船団方式で移動しているのは、2011年以降高江で取り組まれてきた路上での抗議行動が、警察にとって最も警戒すべきものだからだ。

 メインゲートとN1表ゲートの間は順に愛知県警、福岡県警、東京警視庁、沖縄県警、大阪府警がそれぞれ警備範囲を分担している。路上で抗議行動が行われると人や車を機動隊員が囲い込み排除するが、それができない場合でも対向車線は確保してダンプカーを追い越させていく。道幅がある県道だからそれが可能になる。

 同じことがメインゲートからN1裏にいたる道路で可能だろうか。実際に行ったことがある人なら、その困難さが分かるだろう。道幅が狭くて車が数台で駐停車すると、ダンプカーは立ち往生するしかない。機動隊が規制しても対向車線を確保してダンプカーを追い越させることができないのだ。新川ダムの堤防の重量制限や集落内を通ることの問題もある。

 そもそもメインゲートに入ったのに逆戻りし、N1表とは比較にならないほどの距離を移動することは不合理だ。距離が大幅に伸びることで機動隊員の配置も隙間だらけになり、路上での抗議行動もやりやすくなる。メインゲートとN1表は距離が短いから機動隊員を高密度で配置できるし、機動隊のバスも要所に駐車できるのだ。

 地形上からいえばN1表から工事を進めるより、N1裏から工事を進めた方がやりやすいのは明らかだ。しかし、実際にはそれよりも作業員と資材をどうやって現場にいれるかが、沖縄防衛局と警察にとって大きな課題だったことが、7月22日以降の動きを見て分かる。それこそN4のヘリパッド建設工事で沖縄防衛局が悩んできたことだった。

 ヘリパッドからN1裏までの道路を建設するためには、いずれN1裏のテントを撤去しなければならない。多くの人が予想しているように8日(月)未明や近日中に行われるかもしれない。だが、仮に撤去されても、N1表と並行してN1裏からも工事を始め、進めるのは極めて難しい。機動隊員が500人以上いても、交替で休まなければならず、それだけ広範囲の警備体制は取れないからだ。

 N1裏のテントを守ることに市民の意識が集中し、N1表で進んでいる砂利搬入に対する阻止・抗議行動がおろそかになるなら、それこそ沖縄防衛局、警察の思い通りの展開だ。2年間の工事中断中に、沖縄防衛局はどうやれば反対運動を抑え込み、ヘリパッドを建設できるかを研究している。N1表からでも建設は可能だ、という確信があるからこそ、これだけの体制を取って工事に踏み切っている。

 私たちはN1表からの工事はできない、難しいという思い込みを捨てなければならない。それにとらわれていると判断が狂う。7月22日にどうして政府・防衛省が大量の機動隊を導入し、いくつも法を犯し、マスコミのカメラの前で暴力をふるわせてまで、N1表のテント、車両を撤去したのか。単なる見せかけでそういうことをやるはずがない。

 今のままN1表からの砂利や資材の搬入が進むなら、年内にはN1のヘリパッドができてもおかしくない。国場組の採石場から高江に向かう車列への抗議や、メインゲートからN1表に向かうダンプカーへの抗議を強め、阻止しない限り工事は進む。本気で工事を止めようと思うなら、どのような抗議の方法が有効なのかを考え、みんなで議論し、実践しなければならない。

 N1裏でテントの撤去が始まるときには、警察は前日の午後からN1裏周辺に駐車禁止の看板を出したり、検問をして車両規制の動きを始める。さらに前夜から現場周辺に機動隊車両が集まり始める。それらの様子を見て6日未明にN1裏で強制撤去の動きがないようなら、可能な人はメインゲートとN1表との間で、砂利搬入に対する抗議行動にも参加してもらいたい。午前8時前から10時までの間が重要だ。

 辺野古新基地と違い、高江のヘリパッドは短期間で完成する。それだけに最も効果が出る形で抗議行動を展開しないと、あとから悔やんでも遅い。

 


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