元海兵隊員の米軍属による女性殺害事件が起こってから、政府・防衛省は米軍の犯罪防止のために全国から防衛局員を沖縄に派遣し、防犯パトロールに当たらせると打ち出した。日米地位協定で米軍に与えられた特権には手を付けず、目先をごまかすものとしてそれ自体が批判されていた防犯パトロールだが、あろうことか実際には警備を名目に高江で住民弾圧を行っていることが明らかとなっている。
安倍政権はどこまで沖縄県民を馬鹿にしているのだろうか。最初から高江や辺野古の警備が目的だったが、それだと反発を買うので防犯パトロールを名目にしたのが見え見えではないか。だが、そういうごまかしは余計に沖縄県民の怒りをかき立てるだけだ。
高江のN1やN4で立っている防衛局員の制服を見ると、TOKYOやHOKKAIDOと刺しゅうされているのもある。米軍の犯罪防止はほったらかしにし、高江までやってきてヘリパッド建設を強行し沖縄県民を弾圧する役割を担っている。全国から派遣する人件費、レンターカー代、燃料費など毎日どれだけかかっているのか。
N4ゲート前にいる防衛局員たちは、N1のヘリパッド建設現場から遠く離れているので、1日中暇を持て余してだらだらと過ごしている。そうやって給料をもらい、血税を浪費しているのだ。米軍犯罪を防ぐという名目で予算を確保し、実際はヘリパッド建設のためにうごめく。どこまで腐りきっているのか。
高江に来る県民はN4ゲートの前に立っている沖縄防衛局員に、防犯パトロールをしないでなぜ高江に来ているのか尋ねてみたらいい。公僕である彼らには県民への説明義務があるはずだ。米軍属に女性が拉致されたうるま市や嘉手納町、沖縄市、北谷町、宜野湾市など、本来いるべき場所にどうしていないのか。こういうでたらめさを黙って許してはならない。
サングラスやマスクで顔を隠しても家族は分かるだろう。沖縄に米軍基地を押しつけるために派遣されている夫や息子、父親、兄弟の姿を家族はどう見ているのだろうか。ヤマトゥからきている彼らは一定の期間が過ぎて地元に変えればそれまでだ。だが、沖縄に暮らす者は基地被害に苦しめられ続ける。恥ずかしくないのか、防衛局員よ。