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Channel: 海鳴りの島から
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越えられない壁=フロートはない

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 週明けの21日は朝、松田ぬ浜からカヌー8艇が抗議のため長島をめざした。ほかに5艇が浜の近くでカヌー練習を行った。練習をした新人のうち二人は午後、抗議班として長島の近くまで漕いでいる。初心者練習の後はとにかく海上行動に参加して、数多く漕ぐことが重要である。

 カヌーは漕いだ分しかうまくならないし、漕がなければその分、力は落ちる。体力、技術、経験がないと思いは形にできない。ぜひ少しでも漕ぐ機会を増やして、海上行動に参加してほしい。

 長島の近くに設置されたスパッド台船と緑のクレーン付き台船(第八十八福丸)では、この日も海底ボーリング調査が行われている。スパッド台船の方は日数からいって、そろそろ調査が終わりに近いかもしれない。

 緑のクレーン付き台船では、午前10時過ぎに作業員が掘削用の台座に出てきて作業を開始した。午後3時40分頃には作業を終了したらしく、掘削棒が台座からはずされた。この地点は航路にあたり水深が30メートルほどあるのではないかという。近くで見ると船体が波で揺れ、簡単な作業ではないな、という印象を持った。

 海上保安庁のゴムボートが台船を守るなか、カヌーと抗議船4隻でフロートやオイルフェンス沿いから抗議の声をあげた。ゲート前から警視庁機動隊が東京に戻った、という連絡があった。年末・年始の一時帰京なのだろうが、海保や機動隊に守られて進められる調査・工事とは何か。

 力尽くでことを進めれば、その反動は必ず来る。前日20日はコザ暴動から45年目だった。積もり積もった鬱憤や怒りは、ひとつのきっかけで噴出することもある。そうなれば機動隊でも抑えきれない。すでに東京から機動隊派遣しなければ、ゲート前の行動ですら抑えきれなくなっていることを日米両政府は認識すべきだ。

 大浦湾の長島近くには、前日までオイルフェンスとフロートが四重、五重に設置されていた。それをカヌーメンバーの1人が粘り強い作業でがら空きにした。がちがちに張られたフロートを見て、これは厳しいな、と思っていたのだが、2時間以上かけてこういう状態にしたメンバーの意欲と執念に感服した。

 この日は午前と午後の2回、フロートやオイルフェンスを越え、午前は主に緑のクレーン付き台船を、午後はスパッド台船とクレーン付き台船の2基を目指してフロートを越えた。

https://www.youtube.com/watch?v=uDc4-rD46Sk&feature=youtu.be

 とても越えられそうにない高い壁=フロートも、挑戦してみればいろいろと穴が見えてくる。何よりも、自分たちで穴を作るべきだということを教えられた。

 カヌーの数が少なくて台船まではたどり着けなかったが、いろいろと得るものはあり、明日につなげられる1日だった。

 

 

 

 

 


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