23日は祝日でカヌー17艇が海上行動に参加した。辺野古の松田ぬ浜と瀬嵩の浜の二手に分かれて出発し、松田ぬ浜からはカヌー9艇が長島に向けて北上した。向かい風が強かったが、全員が無事に長島まで着き、3基のスパッド台船や2隻のクレーン付き台船の様子を観察した。
この日は各台船とも作業員の姿は見られず、台風26号の影響で波が荒いため、海底ボーリング調査は行われていなかった。長島の間から眺めても、大浦湾はかなりの波があった。カヌーチームも午前中で海上行動を終えた。
前日22日の日曜日、大浦湾に巨大なコンクリートブロックを積んだクレーン付き台船が姿を現した。埋め立て工事では汚濁が広がるのを防ぐためオイルフェンスを張る必要がある。そのアンカーとして使用するらしいが、実際の埋め立て工事はまだずっと先の話だ。コンクリートブロックだけを早々と海に投下することで、埋め立てに向けた本格的作業が始まった、と印象付けようというわけだ。
瀬嵩の浜から出発したカヌー8艇と抗議船3隻は、コンクリートブロックを積んだ台船に対して抗議行動を行った。また、サップチームも午後から同台船に対してフロートを越えて近くまで行き、抗議を行って海保に拘束されている。
長島から松田ぬ浜に戻る途中、米軍の水陸両用車が訓練を行っていた。10台以上のAAV7が浜に上陸し、内陸部の演習場に移動していった。
昨年夏から辺野古の海でカヌーを漕いできて、こういう光景を何十回、目にしただろうか。市民のカヌーや抗議船に対しては居丈高に弾圧する海上保安庁も、米軍に対しては何の規制もできない。情けない軍事植民地の実態である。
いつでもどこでも好き勝手に使える基地の島としての沖縄。日本政府の差別的処遇によって、沖縄は米軍にとって最適の地と化している。その状況を変えない限り、米軍も米政府も沖縄駐留に安穏としている。嘉手納基地を最大の焦点として、沖縄がもはや米軍の思い通りにはならない島であることを示さなければならない。
これ見よがしに大浦湾に大型コンクリートブロックを投下し、沖縄の民意とサンゴを押し潰そうとする日本政府に対して、米軍に打撃を与えることが一番の痛手となる。これ以上辺野古新基地建設を強行するなら、嘉手納基地まで使用不能となることを、米軍と米政府に思い知らせようではないですか。