19日は午前9時半頃にカヌー16艇で瀬嵩の浜を出発した。フロート付近まで漕いでいき、抗議船3隻と合流したあと休憩をとりながら抗議行動を行った。3隻のスパッド台船のうち手前から2隻目(写真では右端)の台船は今日も掘削棒が抜かれたままとなっている。一番奥(写真では左端)は台船の上のスパッドが短く、深場での調査を行っているようだ。
19日は旧暦の5月4日(ユッカヌヒー)で、各地でハーリー、ハーレーが行われる海の祭日だ。本来なら海の仕事は休んで、海神に海の安全を祈願する日のはずなのに、大浦湾では海の破壊作業が強行されている。それを守っている海上保安庁も、沖縄の海の伝統に反する行為を行っていて情けない。
午前11時前にカヌーチームがフロートを越えてスパッド台船を目ざし、抗議行動を展開した。今日はずっと海保とやり合っていて、写真を撮る余裕がまったくなかった。カヌーメンバーの1人が海保のゴムボートから飛び込んだ保安官をかわし、カヌーを拘束されたあと泳いでスパッド台船を囲むフロートにたどり着き、すぐ下から抗議の声を上げている。
米軍のプライベート付近で、沖縄防衛局の職員が私服姿の10名ほどのグループに説明をしているのが見えた。視察なのか、調査なのかはっきりしないが、これからの動きに注意しておきたい。
海保のゴムボートで瀬嵩の浜に送られたあと、島ぐるみ会議のみなさんの激励を受けた。励ましの言葉や差し入れに感謝したい。
午後は今帰仁に行きハーウガミ(井泉拝み)をやってきた。祖先が使っていた井戸や泉を拝む行事で、沖縄にとって水を確保することが大変だった時代を忘れてはいけない。父方と母方の両方の井戸や水を汲んだ場所に向かって手を合わせ、ご馳走と花米、酒を捧げた。
水の神は火を嫌うので、板御香には火をつけない。かつては親戚や旧集落の人が大勢集まって賑やかだったというが、今は訪れ人も少ない。
梅雨明け後晴れた日が続き、ゥプンジャーガーラも水が干上がっている。山や森が切り崩されて開発が進んだことも影響している。地域の伝統行事に根ざして自然を見つめる。そういう感性を失いたくないものだ。