8日は午前9時半に瀬嵩の浜から15艇のカヌーが抗議行動に出発した。他に練習のカヌーも3艇参加し、抗議船3隻とともにフロート付近で、海底ボーリング調査を進める中央開発に雇われた作業員や、調査を守って海の破壊に手を染めている海保の職員に対し、沖縄の民意に従って調査を中断するように訴えた。
午前、午後と2度にわたり、カヌーチームがフロートを越えてスパッド台船を目ざした。4重のフロートを越えるために各班で工夫を凝らし、大半のメンバーがフロート内に入って抗議行動をおこなった。名護市民、沖縄県民は民主主義のルールを守って選挙で辺野古新基地建設反対の民意を示した。それを踏みにじってボーリング調査を強行しているが故に、あえてこのような行動をとらざるを得ない。
抗議行動をおこなっている間は、写真を撮る余裕はない。他のメンバーがフロートを越えるのを手助けするのが中心となったが、自分が途中で拘束されて行けなくても、他のメンバーのためにできるかぎりのことをする、というのはこの間のカヌーの活動をとおして各メンバーが身につけている。個人の力をチーム全体のために生かす、というのもこれまでくり返し確認してきたことだ。
海保も余裕がなくなると拘束の仕方が乱暴になる。フロート際でカヌーを止めようとして焦り、ゴムボートと抗議船の間にカヌーを挟み込んだだけでなく、強引に引き上げたためにカヌーメンバーが後頭部を強打し、痛みを訴える状態となった。他のメンバーが強く抗議し、頭を打ったメンバーはコブができたが、ゴムボート下りるときには大丈夫のようだった。しかし、念のために病院に行くようすすめられ、早めに自宅に戻った。
8日もゲート前から多くのみなさんが、瀬嵩の浜に応援に来てくれた。久しぶりに参加したカヌーメンバーに声をかけて、温かく激励していた。連日、ゲート前では早朝から海保や作業員の車を止めるために、機動隊の弾圧にさらされながら抗議行動が続けられている。それに加えて激励に来てくれているみなさんに深く感謝したい。
スパッド台船を3基に増やし、沖縄防衛局は何としても6月中に海底ボーリング調査を終えようとしている。そのためにもフロートに最も近い位置にあるスパッド台船の作業を急ピッチで進めている。昨年夏からおこなわれてきたカヌーと抗議船による海上抗議行動も、今週が大きな山となる。ぜひ多くの人に参加してほしい。