週明けの27日は辺野古の松田ぬ浜から10艇、瀬嵩の浜から3艇のカヌーが海上抗議行動に出発した。春の日差しが辺野古の海を美しく輝かせる向こうには、解体作業が進むキャンプ・シュワブの風景がある。昨年夏からの長いたたかいで、カヌーチームのメンバーは腰痛や肩通、腱鞘炎に悩まされている人も少なくないの。それでも、辺野古の清ら海(ちゅらうみ)を五感で感じ、この海を埋め立てさせてはならない、という思いが、きつくてもカヌーを漕がせる力となっている。
辺野古崎の岩場に入ってから平島に移動し、短い休憩をとった。そのあと、1班は平島と長島の間を抜けて航路に出ると、勝丸に曳航してもらって瀬嵩側に移動した。2班は長島の間を抜けて大浦湾に出ると、フロートの外側を自力で漕いで瀬嵩を目ざした。
瀬嵩側から見るとスパッド台船とクレーン付台船の位置関係も、長島側から見るのとはかなり違っている。大型フロート沿いに広く展開しているなかで、勝丸とカヌー1艇がフロートを越えたということで拘束された。勝丸は汀間漁港に連れて行かれたが、カヌーメンバー1人はその場ですぐに解放された。
瀬嵩の浜で昼食をとり、午後は船に曳航してもらって長島付近に戻った。2名が所用のため途中で抜けたので数は減ったが、1、2班それぞれカヌー4艇で辺野古崎付近と大浦湾の二手に分かれた。大浦湾には勝丸とラブ子号も付いて一斉に抗議行動を展開した。
辺野古崎の岩場付近の浅瀬から入ったカヌーに近づけず、かなり進まれたことに腹を立てたらしく、海保は最後にカヌーを転覆させて拘束していた。大浦湾では勝丸が二重、三重になったフロートやオイルフェンスを2度越えて、スパッド台船まで到達した。勝丸は台船のまわりを数回まわり、乗っていたメンバーが海に飛び込んで台船のネットにしがみつき、作業に対し抗議した。海保の弾圧態勢が厳しいなか、現在の作業地点のスパッド台船まで行けたのは初めてで、大きな成果だった。
カヌーメンバーは8名全員が海保に拘束されて松田ぬ浜まで連れて行かれ、市民の抗議船2隻は汀間漁港に強制的に移動させられた。明日28日は県議会議員、名護市議会議員らも参加して海上抗議行動がとりくまれる。キャンプ・シュワブのゲート前でも早朝から取り組みがある。夕方の那覇市内での集会、デモなど都合のつく時間帯にせひ参加してほしい。