Quantcast
Channel: 海鳴りの島から
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2937

3月10〜12日(午前)の高江の様子

$
0
0

 10・11日の高江N4ヘリパッド建設現場では、作業員7人が一輪車を使って杭や足場板などの建設資材を右奥の方に運んでいる様子が確認された。ブルーシートで覆った物を6人がかりで運んでいる様子も見られ、先週で芝貼り作業をひととおり終えたらしく、片づけ作業を行っているようだった。11日の午後には測量も行われていた。

 一輪車で運んでいるから機械音は出ないが、それはあくまでN4ゲート付近から見える範囲でのことだ。ゲートから見えない右奥の場所へいったん運んだあとは、ユニック車を使ってさらに奥の仮置き場に持っていき、最終的には4トンダンプカーなどに積んで北部訓練場の外に出さなければならない。バックホーなどの重機をいまだに訓練場内に置いていることを見ても、N4ゲート付近からは聞こえない所で、騒音が出る作業を行っているのは明らかだ。

 福地ダムに近い奥の方(西側)は、県道70号線のそばにあるヘリパッド建設現場よりも、ノグチゲラやヤンバルクイナなどの生息密度が高い場所である。そこに残土や資材の仮置き場を作って、バックホーやダンプカーなどを使用しているとすれば、繁殖期の鳥類に与える影響はより大きいことになる。沖縄防衛局と丸政工務店は、自然環境に配慮しているかのように装って工事を進めることをすぐに止めるべきだ。

 11日は午前中、切り芝を一輪車で建設現場に搬入している様子が確認された。11日は午後から雨が予報されていたので、赤土が露出している部分を急いで覆ったのかもしれない。N4の一つ目のヘリパッド建設では、接地帯には芝、無障害物帯にはチガヤを播種していた。しかし、今回は播種用の土や保護シート類が運ばれるのは確認されていない。前回よりも時間の余裕がなく、工法を変えて接地帯、無障害物帯、道路周辺などすべて切り芝を貼ったようだ。

 そうやって2月末に切り土した部分を芝生で覆っても、大量の赤土が処理されないまま残っている。また、伐採した木々の幹部分の搬出もまだ確認されていない。本来なら、ノグチゲラの人工餌木として森の中に積まれたり、チップにしてマルチング(裸地や播種面の被覆、保護)に利用されているはずだ。しかし、3月11日になっても芝生を貼り付けているほど作業が遅れるなかで、伐採木の処理ができたとは思えない。建設現場周辺か仮置き場に積まれたままになっているなら、それを処理しないで工事終了とは言えないはずだ。無論、7月までチエンソーやバックホー、ユニック車などを使うことは許されない。

 10日は午後から訓練を終えた米兵たちがメインゲートから出ていった。いつもながらそのふざけた態度には怒りを駆り立てられる。北部訓練場を出入りする米兵の姿をくり返し目にして、米軍を沖縄から叩き出さなければならない、という思いがいちだんと強まった。

 東北、関東地方を襲った地震と津波、そして福島第一原発の事故から3年、メインゲートの前に立ちながら、あるいは深夜に目が覚めて車のなかで、ラジオの特集報道に耳を傾けた。なかなか旅行もできないが、4月以降に時間の余裕ができたら3年前に歩いた場所を訪ねてみたい。

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2937

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>