沖縄の山野では4月中旬から百合が咲き始める。実家の裏庭の百合も開花が少し遅れていたが、5月に入って満開になった。両親が20年ほど前に近所の森(むい)から数本取ってきて植えたのが、種が飛散して増え、今では300本以上になっている。数年前から種を取って、親株が生えていた地域に限定してまいている。
最近は品種改良されているのか公園などでは丈の低い百合をよく目にする。しかし、自生する百合は1メートルほどの高さになるのはざらで、庭で一番高いのは1メートル50センチを超している。他の草木に負けずに日にあたるためなのだろうが、この百合のそばに立つと野生種のたくましさと迫力を感じる。