やんばるの森は日に日に新緑が広がっている。
2月も最後の週に入り、オスプレイパッド建設に反対する行動に、県内外から泊まり込みで参加する人が増えた。監視行動のあとは、高江のオスプレイパッド建設に関する真喜志好一さんの講座も持たれた。
写真は先週23日(土)の工事現場の様子。22日からトラックの荷台にタンクを載せて撒水する様子が見られ、すでに接地帯に芝の播種を終えているようだ。基地の中で工事が始まってしまえば、刑事特別法と金網に遮られ、実力で止めることができないのがもどかしいが、沖縄防衛局がヘリパッドの完成を打ち出しても、使えない状態にしていく取り組みを多様な形で進めていく必要がある。
その一つが土砂崩れ問題である。24日(日)には、社民党の県議会議員4氏(左から仲村未央議員、新里米吉議員、崎山嗣幸議員、仲宗根悟議員)が高江を訪れてくれたので、オスプレイパッド工事現場の土砂崩れについて説明した。26日から開かれる県議会2月定例会の代表質問で、土砂崩れ問題を取り上げるとのこと。現場への立ち入り調査についても、ぜひ実現したいとのことで、沖縄防衛局に対する厳しい追及を期待したい。
2月22日(金)に行われたオスプレイによる兵士の吊り下げ訓練では、メインゲート北東にある森の中の着陸帯で、2時間以上にわたってホバリングや離着陸をくり返していた。メインゲートの近くから、森に爆音が轟き、エンジンから吹き下ろす熱風で森の木々が揺れる様子が確認できた。玉城長正氏によれば、ノグチゲラはすでに巣作りを始めているとのこと。他の鳥類も含め、繁殖活動に深刻な影響を及ぼすと憤っていた。
ノグチゲラの繁殖に影響を及ぼすからと、ヘリパッド建設工事を止める一方で、オスプレイが爆音を轟かせて訓練をするのは米軍の勝手にまかせるとは、矛盾していてあり得ない話だ。3月以降、ヘリパッド建設工事と同時にオスプレイやヘリの訓練も止めるべきであり、県当局は米軍に強くそのことを申し入れるべきだ。
やんばるの森を世界自然遺産に登録する取り組みや米国防予算の削減など、オスプレイの訓練中止と北部訓練場の全面返還を目ざす上での好条件もある。工事に対する監視・阻止行動と同時に、北部訓練場を取り巻く情勢に広く視野を持ち、やんばるの森を守るために多様な取り組みを進めていきましょう。