27日はN4のヘリパッド工事現場で、作業員が防風ネットを撤去している様子が見られた。これで一通り作業は終了したということだろう。今回、大米建設はN4で二つのヘリパッド建設を請け負っていたが、2月末になってやっと一つの作業を終えたことになる。昨年7月から監視・阻止行動を取り組んできて、こういう結果になったのは残念だが、それで落ち込んでいる暇などない。
沖縄の歴史を振り返れば、沖縄人は圧倒的な力を持つ日本、米国とのたたかいを重ねてきたのであり、これでへこたれているわけにはいかない。へこたれてしまえば、政府・防衛省は嵩にかかって攻めてくる。これから新しいヘリパッドを使用できない状態にしていく行動を取り組むと同時に、二つ目のヘリパッド建設阻止に向けて準備しなければならない。ただ、辺野古に比べて高江のことは沖縄の中でもまだよく知られていない。高江の工事はもっと人が集まっていれば止めることができた。これから先の地域住民の暮らしを思えば、十分な取り組みをなしえたか、何が必要か、反省しなければならない。
それにしても、大米建設や下請けの作業員たちは、自分たちが造ったヘリパッドを眺めて、何を思ったのだろうか。人の役に立つ道路や橋を造ったのではない。高江の住民を苦しめ、やんばるの自然を破壊し、そこに住む生物を脅かし続けるうえに、いつ土砂崩落が再発するかもしれない欠陥へリパッドを造って、家族や友人、知人に胸を張って自分たちの仕事を誇れるだろうか。いつの日か自分の子どもに、オスプレイが使っている高江のヘリパッドはお父さんが造ったんだ、と言えるだろうか。仕事だから…、と割り切らずに、自分たちがやった工事の意味をじっくりと考えてほしいものだ。
集落に近いN4のヘリパッド(離着陸帯)でオスプレイの訓練が行われるようになれば、爆音被害や事故の危険性に住民は日常的にさらされる。しかもそこはノグチゲラやヤンバルクイナなど希少生物が棲む森の中である。本国ではできない訓練を沖縄、高江で行う米国の二重基準もひどいものだ。沖縄は米国にとって軍事植民地そのものであり、高江のヘリパッド建設はそれを支える。このような訓練を行わせてはならない。
28日は午前10時からメインゲート前で集会が開かれる。多くの人に参加を呼びかけたい。北部訓練場の全面返還を目ざして、運動をさらに発展させていきましょう。