12月28日は、沖縄防衛局が午前4時過ぎに沖縄県庁東口守衛室に段ボール箱を置いていくという姑息かつ卑劣な手法で、環境影響評価書の提出を行ったことに対し、県にこれを受理しないよう求めて、1階の守衛室周辺や4階の環境生活部、6階の知事室前で座り込み行動が行われた。県当局は段ボール箱の中身を確認し、守衛室から持ち出そうとした。しかし、多くの市民が廊下に座り込んで抗議の意思を示し、国会議員が段ボール箱を監視したことによって、中身を確認することすらできなかった。
座り込みの合間には、県議会議員や国会議員により、県当局との交渉の状況が伝えられた。早朝から午後5時前まで長時間の座り込み・抗議行動が行われた。守衛室に持ち込まれた段ボール箱は開けて中身を確認することができず、県の担当部局と沖縄防衛局との間でも、環境アセス条例に照らし合わせて必要部数を満たしていないことや書類上の不備が確認されたという。提出時間、手法の異常さを考えても、本来は再提出を求めるべきにもかかわらず、事後的に対処することで、県当局は庁舎内に持ち込まれたことをもって受理する意向を示した。その報告に、抗議と怒りの声が廊下に満ちあれた。
県庁前広場での集会のあと、抗議する市民は県庁6階の知事室前に押しかけ、座り込んで知事への面会と環境影響評価書を受理する意向を示したことへの釈明を求めた。このままでは収まらないという雰囲気を察したのだろう、仲井真知事本人が市民の前に出てきて答弁するという状況が作りだされた。
http://www.youtube.com/watch?v=NvBF7i-j-V8&feature=youtu.be
これまで本ブログで、辺野古新基地建設に向けた環境影響評価書提出をめぐる野田首相と仲井真知事の取り引き、共犯関係について批判してきた。知事の答弁をじかに聞いても、私のその考えはまったく変わらない。ヤマトゥの自治体では、知事が抗議する市民の前で釈明するという、こういう状況が作りだされることじたいが、今時あり得ないかも知れない。しかし、沖縄は違う。姑息な手法で評価書を置いていき、県当局との間で「受理」が形の上で成り立っても、沖縄県民はそれを容認していないばかりか、怒りはさらに高まっている。そのことを政府・防衛省は心すべきだ。
最後に県庁1階ロビーで総括集会を開き、3日間の取り組みを終えた。はらわたが煮えくりかえったまま県庁を後にしたが、来年は沖縄の施政権返還40年の節目の年であり、辺野古新基地問題も大きな山場を迎える。この問題は沖縄にとって象徴的意味を持つようになっている。日本政府・防衛省のこんなでたらめなやり方を許し、沖縄が卑屈にそれに迎合して新基地建設を許してしまえば、沖縄の将来はどうなるか。心あるウチナンチューなら分かるはずだ。自分たちの島の将来のため、あらゆる手を尽くして辺野古新基地建設を阻止しましょう。