昨日26日の県内紙は1面トップで、嘉手納基地所属の米空軍兵長・ブレノン・ワシントン被告が昨年12月、16歳未満の少女を車で誘拐し、性的暴行を行ったという記事を載せている。
同被告は3月27日付で、わいせつ目的誘拐と不同意性交の罪で起訴されている。
6月16日に沖縄県議会議員選挙が行われ、6月23日は通常国会が閉幕、沖縄戦慰霊の日で岸田文雄首相の挨拶があった。
岸田首相・自公政権にとって不利になる日程が終わってから公表するという政治的思惑が露骨に示されている。
岸田・自公政権はどこまで腐っているのか。
本来なら事件が起こった直後に、被害者が特定されないよう配慮したうえで明らかにすべき事柄だ。
被害者は16歳未満というから、中学生や小学生、あるいはそれ以下の可能性がある。
県や市町村の教育委員会は各学校に警戒を呼び掛け、保護者会や地域と協力して登下校の見守り、夜間の巡回などを強化しないといけない。
そういう配慮も何もなく、自公政権と警察、検察がぐるになって箝口令を敷き、沖縄県議選で基地問題が焦点化しないようにし、岸田首相が国会や慰霊の日の沖縄で追及されないようにしている。
選挙対策と自己保身を最優先している岸田首相や事件を知っていた官僚、政治家らには、米兵の犯罪にに対する怒りがないのだろうか。
ああ、また沖縄で米軍が事件を起こしたか、という他人事でしかないのか。植民地根性に性根の奥まで侵されているのか。
米軍基地を沖縄に集中させることで、米兵の事件や基地負担を沖縄に封じ込め、基地に対する関心が全国に広がらないようにする。
そうやって成り立っているのが、日本の安全保障体制なのだ。
沖縄の犠牲の上にしか成り立たない安全保障など、砂上の楼閣でしかない。
米軍や自衛隊が沖縄の住民を守ることはない。
彼らこそ沖縄人の生命と安全を脅かしているのだ。