6月19日付県内紙に、宮古島で墜落した陸上自衛隊ヘリコプターの乗員10人の葬送式がおこなわれた、という記事が載っている。
4月6日に発生した陸自ヘリ墜落事故に関する報道を目にする機会が減った。事故の原因も明らかになっていないが、社会の関心が薄らいでいる。
だが、沖縄に住んでいるものからすれば、米軍や自衛隊による同じような事故が、今日や明日にも起こるかもしれない危険にさらされている。
墜落直前、陸自ヘリは高度150メートルの低空飛行を行っていたと報じられている。機体に不具合が生じた際、低空で飛行している分、対応が難しくなるのは自明のことだ。
しかし、沖縄では住宅地上空においても、米軍機による低空飛行が日常的に行われている。それが墜落の危険性を増しているだけでなく、爆音被害の増加ももたらしている。
久辺三区(辺野古・豊原・久志)においても、住宅地上空で米軍ヘリやオスプレイの訓練が頻繁に行われている。夜の9字を過ぎても、爆音が響くこともある。
その際、米軍が使用しているフェニックスというヘリパッドが、住宅地に近いという問題がある。住宅地上空での飛行訓練や夜間訓練の禁止、フェニックスの撤去は地域の生活・教育環境を守るために危急の課題となっている。
宮古島での陸自ヘリ墜落が、もし陸上で起こっていたらどうなっていたか。低空飛行で発生したこの事故の問題を曖昧にし、忘れてはならない。同じような事故は、沖縄のどこで起こってもおかしくない。とりわけ、米軍と自衛隊の飛行訓練が日常的に行われている地域ではそうだ。
このような問題意識から、ティダの会の取り組みも行われている。辺野古新基地建設反対は、地域住民の生活と教育環境を守る取り組みである。