実家の庭の池がスイレンで覆い尽くされたので大掃除をした。
スイレンは数分の一に減らしても、根が伸びて広がるのにそれほど長くはかからない。
スイレンを除去したおかげで、トーィユー(闘魚)の姿がよく見えるようになった。
親戚からもらったのを池に放してから、もう20年以上になるだろうか。池で繁殖をくり返し、一定の数を保っている。
縄張り意識の強い魚で、自分の縄張りに入ってきた相手を追っかけまわし、オス同士はその名の通り、時に激しくやりあっている。
子どもの頃、仲宗根の部落にはまだ田んぼが残っていて、用水路やマーハーという泉で捕ったトーィユーをよく飼っていた。
生命力が強く、掃除の際に水をくみ上げた泥の上に数時間取り残されたトーィユーもいたが、水に戻して無事生き延びた。
外敵もなく自然に近い状態で、トーィユーたちにとっては、まさに小さなパラダイスなのだろう。
ちなみに、トーィユーという名に漢字を当てると、本当は唐魚なのではないかと私は思っているのだが、どうなのだろうか。