12日(金)は安和での海上行動が予定されていたが、ガット船への土砂積み込みはないか、あっても少ないと予想されたので、キャンプ・シュワブのゲート前に行き、1回目の資材搬入に対する抗議行動に参加した。
新型コロナウイルスの感染者が数人レベルまで少なくなっているので、ゲート前の参加者も増えて活気が出てきた。全体で30数名の市民が参加し、ぎりぎりまで粘って抗議を続けた。
工事車両は50台余り入ったが、半分以上は工事の残土を運び出す空のダンプカーだった。ほかに生コンプラントの原材料や空のトレーラー車、クレーン車、ローラー車、芝生植え付け用の川砂などが入った。
第2ゲート近くのガードレール沿いで穴を掘る作業が行われていた。美謝川の切り替え工事の一環だろう。森の中では作業員が測量を行っていた。
国道側でも目に見える形で美謝川の切り替え工事が進められている。こちらでも抗議行動を強めたい。
海での工事は、午前7時45分頃、サンゴの移植を行う作業船6隻が辺野古漁港を出ていった。
北西の風が続いたので、軽石が沖の方に流され、船の航行がやりやすくなったようだ。
午前10時15分頃から土砂の陸揚げも始まった。K9・K8護岸ともにランプウェイ台船が1隻接岸し、ダンプカーが乗り入れて土砂の積み込みを行っていた。
ガット船は3隻(第八高砂丸、聖嘉、第八丸喜丸)が停泊し、前の2隻がランプウェイ台船に土砂の積み替えを行っていた。
カヌチャ沖には辺野古漁港を出たサンゴ移植の作業船が集まっていた。
軽石は風向きや潮の流れによって移動する。北西から北東の風に替われば、今度は東海岸に漂着するだろう。
海中に漂っている軽石もあり、日々の現場の状況を見ながらの作業とならざるを得ない。無理をすればエンジントラブルが発生し、事故につながりかねない。
沖縄防衛局は作業員に無理を強いることがあってはならない。日本政府は作業を中断して、軽石対策に予算と人力を回すべきだ。
N2護岸を見ると、先端部にも被覆ブロックが設置され、上部は根固め用袋材で保護されていた。
これ以上伸ばす必要がないということであり、N2護岸の工事が終了し、先端部にスパッド台船を設置する準備が進められていることが分かる。
K9護岸の上にダンプカーが列をなしているが、その背後の森が大きく切り開かれている。
美謝川の切り替えは、K9護岸の背後を通り、向かって右側の砂浜付近に新たな河口が造られる。
K9護岸の背後の森の状態に注意してきたのだが、樹木やアダンの茂みが伐採、除去され、新たな河口部の工事が着手されているようだ。
第2ゲート付近でも近いうちに樹木の伐採が始まるかもしれない。
豊原の高台から辺野古側埋め立て工区を、午前10時4分から10分まで見たときは、まだ土砂の投入は行われていなかった。ただ、K8護岸にダンプカーが移動しているのは見えた。
瀬嵩の森から大浦湾の様子を見て、午前11時26分頃、あらためて豊原の高台から辺野古側埋め立て工区を確認した。②工区に土砂の投入が行われていた。
一見、着々と工事が進められているようだが、この埋め立て工事は決して簡単なものではない。
辺野古側の浅い海域でさえ、埋め立ては大幅に遅れ、新たに軽石問題も生じている。
ましてや大浦湾側は水深が深く、ただでさえ難工事なうえに軟弱地盤問題も明らかとなっている。
第十一管区海上保安本部のホームページを見ると、辺野古沖に大量の軽石が漂流している。風や潮の流れの変化でそれが海岸部に寄ってくる可能性もある。
軟弱地盤問題に加えて新たな難題の発生に、沖縄防衛局もかなり困っているはずだ。