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Channel: 海鳴りの島から
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キャンプ・シュワブ内で進められている美謝川の切り替え工事

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 キャンプ・シュワブの辺野古弾薬庫側に第2ゲートがある。ゲートに向かって左側の金網沿いに、砕石を敷き詰めて道が造られていて、森の奥に伸びている。

 国道329号線の歩道からは茂みに隠れて見えにくいが、金網の内側には道を切り開いたらしいバックホーがあり、赤土がむき出しになった道は下りとなって、その先には池がある。

 この道が切り開かれたのは、美謝川の切り替え工事のためだろう。道の近くには古い水路があり、そこに砕石が敷き詰められている。砕石の色から見て、つい最近敷かれたものだ。辺野古ダムの洪水吐を付け替え、新たな水路を造って国道下の暗渠から写真の箇所につなげば、斜面を下って下の池に水を流すことができる。

 今行われているのは本格的な工事の準備作業かもしれないが、すでに基地内では工事が始まっていることに注意しなければならない。

 名護市の渡具知市長は辺野古ダムの洪水吐付け替え工事について、市法定外公共物管理条例に基づく協議は「不要」との回答文書を、5月12付で沖縄防衛局に送っている。

 洪水吐の付け替え工事は美謝川の切り替え工事と一体のものであり、それを曖昧にして工事を進めさせようというのは、渡具知市長のまやかしである。来年の名護市長選挙まで新基地建設に対する態度を曖昧にし、沖縄防衛局と口裏を合わせながら、美謝川切り替え工事を進めさせるという魂胆が見え見えではないか。

 オール沖縄会議は新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言を受けて、ゲート前の資材搬入の監視のみに行動を限定している。今の状況で大勢の人が集まる抗議行動は難しい。しかし、感染症対策をとって少人数でできることはあるはずだ。現場を歩き、工事の状況を確認することは一人でも可能だ。

 あるいは街宣車を回したり、ビラやインターネットで情報を発信するなど、市民の意識喚起を図る取り組みもできるはずだ。それをどれだけやっているのか。

 新型コロナウイルスで緊急事態宣言が出されても、新基地建設は止まるどころか加速している。美謝川の切り替え工事も、うかうかしていれば一気に進められるだろう。現場に足を運び、工事の進行状況に目配りしなければ、抗議する間もなく工事が進む。

 


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