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Channel: 海鳴りの島から
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土曜日にも進められる辺野古側海域への土砂投入

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 3日(土)はカヌー14艇と抗議船3隻(平和丸、翔也丸、不屈)で海上抗議行動を行った。

 土曜日は工事用ゲートが閉まり、資材搬入は行われないが、K8・K9護岸での土砂陸揚げ、辺野古側海域への土砂投入は進められている。それに対し、K8護岸ではカヌー10艇と抗議船2隻(平和丸、翔也丸)、K9護岸でカヌー4艇と抗議船1隻(不屈)で抗議した。

 K8護岸では前日から残っていたランプウェイ台船が午前8時半頃離岸し、2隻目の台船がタグボートに曳航され、着岸しようと向かってきた。

 大浦湾に出てガット船が入るのに抗議していたカヌー5艇は、台船の動きを見て大浦湾側から長島の近くを通り、台船に向かって漕いだ。

 残りのカヌー5艇は辺野古崎側からオイルフェンスを越え、台船に向かい漕ぎ進んだ。海保のゴムボートが走り回り、全員拘束されたが、プラカードを掲げて抗議の声を上げた。

 K9護岸でも、ランプウェイ台船の入れ替え時にカヌー4艇がフロートを越え、抗議行動を展開した。

 この日は朝、ガット船3隻が大浦湾に入った。前週から残っている船を含めてガット船7隻(美鍛丸、國喜18、神峰、かいおう丸、寿鷲丸、第八丸喜丸、第八そうほう丸)が停泊し、ランプウェイ台船に土砂を積み替えていた。

 K8護岸近くで海保に拘束されたカヌー10艇は、松田ぬ浜近くで解放された。休憩をとったあと、K8護岸まで戻って2回目の台船の入れ替えを待った。

 2隻目の台船の土砂陸揚げはペースが遅かった。午後12時前になっても、まだかなりの土砂が残っていて時間がかかりそうだった。カヌーメンバーで話し合い、この日は午前中で行動を切り上げた。

 昼食は手作り弁当の差し入れがあった。いっぺーまーさいびーたん、にふぇーでーびる。

 午後2時頃、豊原の高台から辺野古側埋め立て工区の様子を見た。K8・K9護岸から陸揚げされた土砂が②工区に運ばれ、投入されていた。県内紙に乗ったドローンプロジェクトの空撮写真を見ると、現在土砂が投入されている付近は、K4護岸との間にまだ海面部分が残っているようだ。

 新年度に入り、K1~4護岸の内側にあった大型クレーン車が姿を消していた。護岸周辺にあった単管や資材なども片付けられ、護岸の嵩上げが前年度で終了している。

 3日付琉球新報に〈国、大浦湾側護岸発注へ〉という見出しの記事が載っている。辺野古崎付近から大浦湾に伸びるN2護岸の建設に向け、沖縄防衛局が工事の入札を公告したという内容だ。工期は2022年6月30日となっている。

 N2護岸を建設するには、その前に工事区域のサンゴを移植しないといけない。移植しても死滅するサンゴが多く、実際にはサンゴの破壊、抹殺でしかない。それでも御用学者たちが工事にお墨付きを与え、これまで移植が強行されてきた。

 沖縄県とのやり取りもあるだろうが、移植作業が始まった時にはすぐに対応できるように、現場の動きを警戒しておく必要がある。

 午後2時18分頃、瀬嵩の海岸から大浦湾の様子を見た。K9護岸にはランプウェイ台船2隻が接岸し、土砂の陸揚げが行われていた。K8護岸でも陸揚げが続けられていた。

 瀬嵩の海岸からは、キャンプ・シュワブの高台にフロートが野積みされているのが見えていた。それが無くなっていたので、辺野古崎付近に造られたドーム型倉庫に運ばれたのだろう。

 下の写真の手前には、金属の棒がついたフロートが写っている。何の役にも立たないこの金属棒の装着でも、何億という予算が使われているはずだ。

 フロートにしても倉庫にしても、私たちの税金が湯水のように浪費されている。このバカげた工事を1日も早く止めさせ、生活が苦しい人に予算を回させないといけない。

 県内紙では、座間味島、渡嘉敷島、チビチリガマの強制集団死、沖縄戦に関する教科書記述の問題などの記事が連日掲載されている。国体護持(天皇制維持)と本土決戦準備の時間稼ぎとして、沖縄戦は長期戦を選択され、住民に過大な犠牲をもたらした。ヤマトゥ(日本)にとって沖縄は、まさに捨て石にすぎなかった。

 その構造は76年たった今も何も変わらない。中国の脅威と南西領土の防衛を強調し、米軍に加えて沖縄の自衛隊強化を進めている。沖縄までは戦場にしていい、という思想が日本政府だけでなく、日本人の大多数の中には脈々と生きている。

 そのことを沖縄人は肝に銘じておく必要がある。いざとなればきれいごとは通用しない。沖縄タイムスが連載記事で、自衛隊を「防人」と表現しているが、昔も今も「防人」が守るのは領土であって住民ではない。

 戦争に向けての動きが強まれば、真っ先に弾圧されるのは報道機関であり政府に逆らう表現者だ。そういう時代を迎える時、沖縄を含め日本の新聞記者、表現者の多くは、戦争推進のために記事を書き飛ばしているだろう。実際にはそのはるか手前で、要領よく軌道修正を図っているはずだ。

 自らがそうならないように、緊張と自戒を保っていきたい。

 


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