K2~K4護岸の上で型枠が組まれ、生コンの打設が行われていることを取り上げてきたが、護岸のかさ上げのために上部にL字型の壁を造る作業のようだ。もともと図面で示されていたが、上の「構造物構造図」では④の上部コンクリートにあたる(K2~4護岸もK1護岸と構造は同じ)。東日本大震災の津波被害を受けて、護岸の上に擁壁を造ることになったと記憶している。
遅れているといっても日々の変化を見ていれば、工事は着実に進行しているのだ。大浦湾側の軟弱地盤の問題が取りざたされ、工事はいずれ行き詰る、という言い方をよく目にする。そう思うことで、辺野古側で進行している埋め立ての現実から目をそらしてはいないか。そう感じることがままある。
消波ブロックの制作に続き、今度は護岸の上部コンクリート擁壁の打設のために生コン車が列をなすのだろう。海に築かれる壁の向こうに、かつて海草の茂る海があった。そう過去形でしか語れなくなったことに、やりきれなさと怒りが込み上げる。
辺野古の海を埋め立て、破壊するために土砂を本部港塩川区や安和の琉球セメント新桟橋で、土砂の積み込みが行われている。上の写真と動画は、6月25日に本部港塩川区で土砂積み込みを進めている沖縄防衛局員の姿だ。
彼らは1時間交替くらいで車から出てきて、ハンドマイクを手に同じ言葉をくり返している。時間が来れば交替し、クーラーの効いた車の中で居眠りしたり、スマホをいじったりして時間をつぶしている。
新型コロナウイルスの感染拡大で、仕事を失って日々の生活に苦しんでいる人が数多くいる。一方で、こんな仕事で給料をもらっている公務員たちもいるのだ。
市民が抗議している様子をずっと録画している防衛局員もいる。この男は市民にカメラを向け、勝手に撮りまくっていた。そのくせ、自分がカメラを向けられると、慌てて逃げ回っていた。
上の動画は6月26日に、名護市安和の琉球セメント新桟橋の出口付近で撮ったものだ。沖縄防衛局員は、辺野古ではゲートの奥に引っ込んでいる。しかし、安和や塩川ではそういうわけにいかない。それにしても、発声する時にマスクを下ろす人が時々いるのだが、新型コロナウイルス対策のイロハが分かっていない。
まわりでテイケイの警備員が「車両通りまーす」と声を上げているのに、この防衛局員は一言も発しなかった。必要なことは警備員がやるので、防衛局員は黙って立っているだけで仕事になるらしい。
新型コロナウイルスの感染が、再び拡大している。しかし、経済優先で政府は手を打とうとしない。さらに深刻な事態となった時、辺野古新基地建設で予算を浪費していることを悔やんでも遅くなる。
こういう沖縄防衛局員の人件費だけで、1日にどれくらいの予算が費やされるのだろうか。まさに無駄遣いだ。