8日(金)は朝から雨が降っていたので、カヌーによる行動は中止となった。ただ、そのあと天気が持ち直して思ったほど降らなかったので、海に出ればよかったと反省した。
抗議船・平和丸を出して工事の様子を見たのだが、辺野古岬のK8護岸では、天端の鉄板を敷き直したあと、前日に続き捨て石の投下が行われた。浅い海域なので、前日のうちに数メートルは伸びている。予定の250メートルには、早ければ2か月ほどで達するかもしれない。
辺野古岬近くの作業ヤードの大浦湾に面した海岸で整備作業が行われていた。斜面に砂利を敷き詰め、その上に根固め用袋材を載せていた。以前はアダンやグンバイヒルガオが茂っていた海岸が、今は見る影もなく、殺伐とした風景に化してしまった。悲しいことだ。
辺野古先近くの作業ヤードでは、海岸近くにゲートから入ってくる採石が山積みとなり、その奥では生コンのミキサー車の姿が見えた。被覆ブロックの制作のほかに、消波ブロックの制作も行われているのが確認できた。
埋め立てが進んでいる②-1工区に大型のクレーン車が下りていて、トレーラー車で運ばれてきた資材を下ろしていた。
海から上がって豊原の高台からも確認したが、大型の工事車両を組み立てているのだろうか。8日の午前中の段階では、どのような種類の機材なのか素人目には判断できなかった。
辺野古岬から長島の間を抜け、大浦湾をK9護岸まで移動して様子を見た。K9護岸にはランプウェイ台船が接岸し、赤土混じりの土砂を陸揚げしていた。午前中には作業を終えるほどの量が残っていた。
大浦湾にある残り3隻のランプウェイ台船にも土砂が満載になっていた。ガット船は空の船が2隻大浦湾を出たあと、3隻(第二十八旭丸、第百三十六伊勢丸、第八藤進)が土砂を載せた状態で停泊している。
1日にランプウェイ台船1隻分を陸揚げするので、6日分の余裕があることになる。ただ、それは陸揚げする場所がK9護岸1か所しかないので、ガット船を増やして土砂を運んできても捌けないことを意味している。琉球セメントの桟橋でいくら土砂を積み込んでも、陸揚げができずに困っているのだ。沖縄防衛局がK8護岸の建設を急ぐ理由がここにある。
工事の様子を見て平和丸が辺野古漁港に戻る途中、キャンプ・シュワブの浜で行われている水陸両用車の訓練を見た。連日、ゴムボートや水陸両用車などの訓練が行われている。ヤマトゥではAAV7をまじかに見る機会など滅多にないだろう。しかし、沖縄では簡単に見ることができる。住民の生活空間のすぐそばで訓練が行われているからだ。本当は異常なことなのだ。こんな写真が撮れること自体が。
豊原の高台から見ると、K1~K4護岸では、天端に敷いたコンクリートブロックの敷き直しや、防砂シートの設置作業が行われていた。
②-1工区の埋め立て作業は、午前中は海岸寄りの場所に土砂を投下していた。写真手前の仮設道路では、N5護岸との接点付近でクレーン車とオレンジ色のジャケットを付けた作業員が作業を行っていた。
キャンプ・シュワブのゲート前を国道329号線が走っている。新ゲートに近いその一部が陥没していることが問題になっていた。下には基地内のトンネルがあり、そこで行われている工事が原因と思われるが、国道のくぼみをアスファルトで補修していた。
ただ、それで問題が解決したのではない。基地内で行われている工事の実態解明と原因の究明がなされなければならない。新基地建設に向け、辺野古ダム周辺の土砂を搬送するために工事を急ぎ、問題が発生している可能性もあるのだ。
新基地建設による国道329号線の破壊はこの場所だけにとどまらない。連日、300台を超える工事車両が砕石や生コンなどを積んで1日に3往復する。ダンプカーやミキサー車、トレーラー車などの大型車両がこれだけ通行すれば、道路が傷むのは当たり前だ。排気ガスの被害もひどい。
国道329号線の傷みはひどく、一時的な補修で済まされる状態ではない。以前から問題になっていたが、損傷がさらに進んでいる。市民の生活道路を破壊して辺野古新基地建設工事が強行されている。名護市や沖縄県はこの問題を放置してはならない。沖縄防衛局は大型車両を連ねた資材搬入を即座にやめるべきだ。